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パレット
「パレット〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
パレットの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ドモ又の死」より 著者:有島武郎
だ。 瀬古 そうがつがつするなよ。待て待て。今僕が公平な分配をしてやるから。(
パレットナイフでチョコレットに筋をつける)これで公平だろう。 沢本 四つに分け....
「すり替え怪画」より 著者:海野十三
ることを凝視する。 女賊の怪行為は続いた。 それが終ると、こんどは絵具箱から
パレットを取出し、それから絵筆を右手にとった。それから彼女は、非常な手練と速さを....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
の岩を画く。傅彩画面の半ばにも至らぬころ、ポツリポツリと雨は落ちて来て、手にせる
パレットの紅を散らし紫を溶かす、傘をかざしてやや暫くは辛抱したが、いつ歇むとも思....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
て、虹を恋愛心理の表象にしているのだよ。ねえ支倉君、あの七色は、精妙な色彩画家の
パレットじゃないか。また、ピアノの鍵の一つ一つにも相当するのだ。そして、虹の抛物....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
五年九月 油絵新技法 1 序言 枠へ如何にしてカンバスを張るか
パレットは如何に使用するか、等の如き説明はかなり多くの画法の書物に説かれているよ....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
を充分に吸いましょう。 ) 新秋雑想 立秋という日が過ぎて、どれだけ私の
パレットの色数に変化を来したか、それはまだはっきりとは現れない。ただ天地の間に何....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
ますが、やはり舶来の、本式の、金剛石がついていると称するものが一番いいでしょう。
パレット これは普通の油絵の
パレットでよろしい、あるいはブリキ板を使ってもいいで....
「梓川の上流」より 著者:小島烏水
もあらず、多くの山の色は大気で染められる、この山々の色の変化は、全能の手が秘蔵の
パレットを空しゅうして塗った山だ、竟《つい》にこれ我物ならずと、呟《つぶや》いた....
「花火」より 著者:太宰治
に、少し考えた。答は、実に案外であった。 「行ったらいいだろう。」 そう言って
パレットを持ち直し、 「満洲にも医学校はある。」 これでは問題が、更にややこし....
「偶言」より 著者:津田左右吉
はあるが、一方また他の彩画よりも材料の駆使において自由な処がある。彩画では絵具を
パレットの上に眼を移すことを余儀なくされて画家の思想の統一が乱れる憂いもあるが、....
「自画像」より 著者:寺田寅彦
時にやめてしまって、今日までついぞ絵筆を握る機会はなかった。もと使った絵の具箱や
パレットや画架なども、数年前国の家を引き払う時に、もうこんなものはいるまいと言っ....
「写生紀行」より 著者:寺田寅彦
なくのぞきに来た。このへんの子供にはだいぶ専門的の知識があって「チューブ」だの「
パレット」だのという言葉を言っているのが聞こえた。そして浦和へんの子供とはすべて....
「まじょりか皿」より 著者:寺田寅彦
に所狭く並べた絵具や手帳や封筒が美しい。水色の壁に立てけけた真白な石膏細工の上に
パレットが懸って布細工の橄欖の葉が挿してある。隅の方で小僧が二人掛け合いで真似事....
「Liber Studiorum」より 著者:寺田寅彦
六 ある大学講堂の前へ突き当たって右の坂道へおりようとする曲がり角に、
パレットナイフのような形の芝生がある。きちょうめんにちゃんと曲がり角を曲がってあ....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
に小夜子の家はいつも賑やかであった。花柳界離れのした彼女のマダムぶりに、原稿紙や
パレットに親しんでいるような人たちが、繋がり合ってどかどか集まって来た。 小夜....