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ビール瓶
「ビール瓶〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ビール瓶の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「貨幣」より 著者:太宰治
ましたが、つまり、この闇婆さんの手腕一つでビール一本が葡萄酒四升、少し水を割って
ビール瓶につめかえると二十本ちかくにもなるのでしょう、とにかく、女の慾は程度を越....
「地獄街道」より 著者:海野十三
々まで調べてみたが、そんな青年達の忍びこんでいたような形跡は一向見当らなかった。
ビール瓶に藁筒を被して自動的に箱につめる大きな器械がある。これは昼となく夜となく....
「死の快走船」より 著者:大阪圭吉
見るも無残な痛ましいものであったが、検死を進めるに従って、はからずも頭蓋の一部に
ビール瓶様の兇器で殴りつけられた、明かに他殺の証跡が残されているのを発見した。 ....
「三狂人」より 著者:大阪圭吉
おやッ。こいつァ……?」 と叫んで前のめりになった。成る程木戸のすぐ内側には、
ビール瓶のようなものが微塵に砕けて散らばっている。見れば病舎の便所に備えつけた防....
「蟹工船」より 著者:小林多喜二
ンしていた。 給仕の上気した顔には、汗が一つ一つ粒になって出ていた。両手に空の
ビール瓶を一杯もっていた。顎で、ズボンのポケットを知らせて、 「顔を頼む」と云っ....
「やんぬる哉」より 著者:太宰治
ップで飲む事にしていて、こんな小さいお猪口で飲むのは、はじめての経験であったが、
ビール瓶のリンゴ酒をいちいち小さいお猪口にお酌されて飲むのは、甚だ具合いの悪い感....
「変な男」より 著者:豊島与志雄
固を一つ喰わせられましたが、一足よろめきながら、側の卓子の上にあった空《から》の
ビール瓶を取って、向うの奴の脳天から打ち下したんです。
ビール瓶はそのまま壊れもし....
「南さんの恋人」より 著者:豊島与志雄
、帽子、カラー、ネクタイ、紙入、時計、大きな木札のついた鍵……。中央の円卓には、
ビール瓶が二本、一本はからで、一本は栓もぬいてなく、コップ二つ、リキュールのグラ....
「在学理由」より 著者:豊島与志雄
から、ふらふらと立上って、土間を、黝ずんだ木卓の間をぬって、帳場の方へ行き、空の
ビール瓶を一本取って来た。足元は危なげにふらついていたが、どかりと元の席に腰を下....
「秦の出発」より 著者:豊島与志雄
るような中年の男がいた。茶色の背広に蝶ネクタイをし、髪に油をぬっている。食卓には
ビール瓶が立っていた。その男が、しきりに私たちの方に目をつけていた。秦は気付いて....
「塩花」より 著者:豊島与志雄
、ホットケーキ、紅茶皿、干柿、鰺の乾物、塩ゆでの車鰕、こまかく裂いた※、南京豆、
ビール瓶、コップ、茄子と瓜の味噌漬、林檎と蜜柑、小皿類……。 中央の鉢植えの蘇....
「波多野邸」より 著者:豊島与志雄
こへ、山口が一人ではいって来て、土間の方の卓につき、ビールを註文した。大田梧郎が
ビール瓶と小皿物を出した。山口は視線を静かにあちこちへ移して、なにか探索してるよ....
「自由人」より 著者:豊島与志雄
。」 「いつも、旅行したあとの、僕の癖です。」 先刻のコニャックの瓶のほかに、
ビール瓶も並んでいた。冷い料理の鉢が数種出ており、温い料理は次々に出された。素英....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
倉先生は帰って来た。その時にはもう、卓にはいく品かのご馳走がならんでいた。ぬれた
ビール瓶やサイダー瓶の周囲に、トマトや、胡瓜やオムレツの色があざやかだった。 「....
「お化の面」より 著者:田中貢太郎
ちょっとした事で綱右衛門に喰ってかかったので、 「なにを、この野郎」 と云って
ビール瓶で殴りつけたので、綱行は負傷するし、つづいて女房が病気になってなかなか癒....