» フラスコ

「フラスコ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

フラスコの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
氷河期の怪人」より 著者:海野十三
て、しきりに読みつづけている。前の席の背中が、小さいたなになっていて、そのうえにフラスコがおいてある。フラスコの口から、かすかに湯気がたちのぼっているが、この中....
オスカー・ブロズキー事件」より 著者:妹尾アキ夫
彼は緑色の鞄のなかから、マーシュの砒素試験に使うような、安全排気管のついた小さいフラスコと、小型の折りたたみ式の三脚と、アルコールランプと、伝熱砂盤がわりになる....
科学と文学」より 著者:寺田寅彦
ときに熱を生ずることから熱と器械的のエネルギーとの関係が疑われてから以来、初めはフラスコの水を根気よく振っていると少し温まるといったような実験から、進んで熱の器....
歳時記新註」より 著者:寺田寅彦
吹 古書には「鳩をとるとて手を合せて鳩の声のようにふきならすなり」とある。丁度フラスコの口に斜めに呼気を吹き付ける時に出る音と同じ訳で、両掌の間の空洞内の空気....
自由画稿」より 著者:寺田寅彦
れないであろう。 おもちゃではポペンというものが一時流行した。首の長いガラスのフラスコの底板を思い切り薄くして少しの曲率をもたせて彎曲《わんきょく》させたもの....
」より 著者:寺田寅彦
。ブンゼン燈のバリバリと音を立てて吹き付ける焔の輻射をワイシャツの胸に受けながらフラスコの口から滴下する綺麗な宝石のような油滴を眺めているのは少しも暑いものでは....
話の種」より 著者:寺田寅彦
先年来は酸水素吹管で水晶の小片を熔かして細い棒とし、これを沢山に熔かし合せて管やフラスコを作る事が出来るようになった。近頃また電気の熱で勝手な形の瓶などを作る法....
耳と目」より 著者:寺田寅彦
かせたり、人声を井戸の底から響くように聞かせたりすることも可能になるわけである。フラスコの中で歌う人造人間の歌を、さもさもそうらしく聞かせるような音響トリックも....
量的と質的と統計的と」より 著者:寺田寅彦
ォードの有名な実験は「水が沸きさえもした」事に要点があった。ロバート・マイヤーがフラスコの水を打ち振った後にジョリーの室へ駆け込んで "Es ischt so ....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
れて了うことが、文学なのだ。分析されるものは現実自身ではなくて真実という実験室のフラスコの内に収められる限りの現実の代用物に他ならない。だから現実の問題は横光の....
貸家探し」より 著者:林芙美子
《がいとう》の裾《すそ》をなびかせて支那人のような姿で歩いた。炭屋の店先きでは、フラスコに赤い水を入れて煉炭《れんたん》で湯をわかして近所のお神《かみ》さんの眼....
キャラコさん」より 著者:久生十蘭
イ》のようなシャトオ・ディケムを注いで廻る。そのうしろから、キャラコさんが水瓶《フラスコ》を持って、みなの葡萄酒を、ほんのり薔薇色か、ひょっとすると、曙《あけぼ....
キャラコさん」より 著者:久生十蘭
、どこかがピイピイと木枯《こがらし》のようなさびしい音をたてる。 枕元の水瓶《フラスコ》を見ると、水がすこしもなくなっている。眼を覚まして水が欲しくなったらこ....
風立ちぬ」より 著者:堀辰雄
もないの。……じき止まるわ」病人はそれだけやっと答えた。「その水を頂戴」 私はフラスコからコップに水をすこし注いで、それを彼女の口に持って行ってやった。彼女は....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
五 美しい彫刻《ほり》のある、銀の台付の杯を、二つ並べて、浪路は、黄金のフラスコ型の壜《びん》から、香りの高い酒を充《みた》して、 「さあ、お取りなされ....