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ブロマイド
「ブロマイド〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ブロマイドの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「発明小僧」より 著者:海野十三
へ落ちるのではサービス問題をひきおこすから困る。雨の日など、折角ターキーが送った
ブロマイドが泥だらけじゃ、申訳ない。若い女の子に恨まれては、ワシャ辛い。」 小僧....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
「では出かけるよ」 「いってらっしゃい」 次の間からお篠は大きな声で答えた。
ブロマイドの焼付を終って暗室を出て、岸本はせっせと台紙に出来上っていた写真を貼り....
「青春論」より 著者:坂口安吾
楽な学校生活をしながら、少女歌劇ばかり見て喜んでいた。この姪が少女歌劇の雑誌だの
ブロマイドを見せてアジるから、一方もそういう気持になってしまうのは仕方がない。尤....
「オリンポスの果実」より 著者:田中英光
《ほう》り出し、行ってしまった。
その晩でしたか、七番の坂本さんが、女子選手の
ブロマイドを買い、皆に見せながら、一々名前をきいていましたが、なかに分らないのが....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
不安さえが、急に彼を襲い始めた。彼は急いで駅の外へ飛び出した。するとそこで自分の
ブロマイドやハチ公煎餅やハチ公チョコレートというものを売っているのに出会した。処....
「自由人」より 著者:豊島与志雄
の点にしても、ある水準以下は嫌だけれど、その水準だってどうにでもなる。映画俳優の
ブロマイドを見るのとは違って、愛情の問題なのだ。わたしはいつも、曖昧な微笑と冷淡....
「環礁」より 著者:中島敦
京の歌舞伎座の、(それも舞台ではなく)みやげもの屋(あられや飴《あめ》や似顔絵や
ブロマイドなどを売る)の明るい華美な店先と、その前を行き交う着飾った人波とを思出....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
ハリウッドの女優さんなんかは、署名《サイン》係というのを何人か雇っていて、
ブロマイドにサインをしてファンへ送っているそうですが萩乃のは、稀《たま》のことだ....
「アパートの殺人」より 著者:平林初之輔
楽部が向こうへ試合に来てて、あちらのあるカフェではじめてあったんですがね、その時
ブロマイドをせがむもんだから、一枚くれてやったら、それを今でも後生大事にもってて....
「艶色落語講談鑑賞」より 著者:正岡容
してお寒いものでなく、薄桃色の照明、黒白の壁、その壁へシークに貼られた洋画女優の
ブロマイド、同じく壁にかけられている目の醒めるような派手なドレス――朱塗りの鳥籠....
「S岬西洋婦人絞殺事件」より 著者:夢野久作
して在ったS岬事件の被害者マリイ夫人と、自殺者ロスコー氏の屍体に残っている刺青の
ブロマイド写真を見せてもらって、極めて念入りな比較研究を遂げた。次いで例のロスコ....
「キチガイ地獄」より 著者:夢野久作
かと思い込んでいたものに違い無いのですが……。 私はその複写拡大紙面の実物と、
ブロマイドに焼付けられた妻子のグロ写真とを並べて、副院長の自室で見せてもらいまし....
「二重心臓」より 著者:夢野久作
羽嬢の初のお目見得をしてみると、あんまり美しいのでビックリした拍子に呉羽嬢の姿が
ブロマイドみたいに眼の底に泌み付いてしまって、日が暮れたら怖くて外へ出られなくな....
「冥土行進曲」より 著者:夢野久作
影がムクと起上った。 玉虫色の夜会服を着た妖艶花のような美人……噂に聞いた……
ブロマイドで見た……銀幕で見た……否。それ以上に若い、匂やかな生き生きした艶麗さ....