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ヘム
「ヘム〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ヘムの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「少年」より 著者:芥川竜之介
思わず顔をしかめた。由来子供は――殊に少女は二千年|前《ぜん》の今月今日、ベツレ
ヘムに生まれた赤児《あかご》のように清浄無垢《しょうじょうむく》のものと信じられ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
と、法水は不審な顔をして、眼前の浮彫を瞶めだした。
「この扉のは、ヘロデ王ベテレ
ヘム嬰児虐殺之図と云うのだがね。これと、死体のある室の、傴僂治療之図の二枚は、有....
「あの時分」より 著者:国木田独歩
っています。木村はいつもになくまじめな、人をおしつけるような声で、 「君はベツレ
ヘムで生まれた人類が救い主エス、クリストを信じないか。」 別に変わった文句では....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
なつて下さい。最上先生、どうぞ、こちらへ」 「ハッハッハ。又、手相か。君のアツラ
ヘムキにでてるだらうさ。どうだい、君のところぢやずいぶん溜つたらうけど、紙を廻し....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
る金。 ベッドラム ロンドンの古くからの有名な瘋癲病院。「ベッドラム」はベスリ
ヘム(ベツレ
ヘム)の転訛。もと修道院であったが後に精神病院となったロンドンのセン....
「あめんちあ」より 著者:富ノ沢麟太郎
えるその土蔵のなかに、彼は床を敷いたまま枕元には――「宝石培養法」――「毒人参《
ヘムロック》」――シュワルツ・ホフマン博士が、人間の影を水銀のなかへ保存したこと....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
る彼らを、遠い空間のほうへ、あるいは来たるべき復讐《ふくしゅう》のほうへ、ベツレ
ヘムの星のように引き連れてゆく、空中の征服を、「飛行の神」を、描き出すとき、いか....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ハ何国《どこ》ノ人?」 と書き記すと少年は眼をすまして、 「ユダヤいう国、ベツレ
ヘムいうところでお生れになりました」 これは訛《なま》りのある日本語です。駒井....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
行くと、果せる哉《かな》だ。 「オレハ次第ニ貧乏ニナルシ、仕方ガ無イカラ妙見宮
ヘムリノ願ヲカケテ、今一度困窮ノ直ルヨウニト、百日ノ行ヲハジメタガ……」 そ....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
を嗅ぐためであると磊落《らいらく》に笑い流していたが、その死せんとするにあたり、
ヘムロックの杯《はい》を取りながら、 「いよいよ俺《おれ》が死んだなら、もはや俺....
「処女の木とアブ・サルガ」より 著者:野上豊一郎
なく紀元前四年が正しいと今日では年代史的に訂正されて居り、生れると間もなくベトレ
ヘムからつれ出され、シュリアを南西へ下り、イスマイリアを通ってエジプトに入ったの....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
ら、出る事も引っこむ事も出来ない。イエス・キリストのたまわくだ。キリストがベツレ
ヘム生れだなんて怪しいものだ。いったい、イエス・キリストなんて、大昔に生きていま....
「女王スカァアの笑い」より 著者:マクラウドフィオナ
香を運ぶ力もなくなった。樫の大木の枝々には不思議な木の実が、古い松の木から垂れる
ヘムロックのように、灰色して力なく、動きもせずに垂れていた。....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
います、ハムも、というとき、このひとは日本風に云わず Ham と発音記号のように
ヘムときこえるように云いました。微笑禁じ得ず。だってここの家の職業はおいなりさん....