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「ペスト〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

ペストの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大使館の始末機関」より 著者:海野十三
みとつがれた。盃の縁は、りーんといい音をたてて鳴った。 「チェリオ!」 「はあ、ペスト!」 金博士は、変な言葉でうけて、盃の酒を、一息に口の中に流しこんだ。 ....
幽霊船の秘密」より 著者:海野十三
行病ですって」貝谷の顔色はさっと変った。 「そうだ、そうかもしれない。たとえば、ペストとか、或いはまた、まだ人間が知らないような細菌がこの船内にとびこんでさ、薬....
耳香水」より 著者:大倉燁子
楽につれて、コップになみなみと酒が注がれました。私は同時にマルセーユと天津、ブタペストとホノルルとの婚約の成立ったのを見ました。 中には随分滑稽なシーンもあり....
白い影」より 著者:小川未明
てきたことは、どんなにみんなの生活の上に不安を与えたでありましょう。ほんとうに、ペストや、コレラが入ってきたよりもおそろしい、防禦のできない事実であったからであ....
貞操問答」より 著者:菊池寛
、一昨日。」 「なあんだ! じゃ、あれ見に行かなくってもいいわ。ズー・イン・ブダペストって、活動見に行かない?」 ハッキリした二重瞼の大きい瞳を、浮気っぽく動....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
希望も饒かで、信仰も堅かった。 無理にも天にいます主にお願申して、 あの恐ろしいペストの流行を止めてお貰申そうと、 涙を流し、溜息を衝き、手の指を組み合せて悶え....
死の接吻」より 著者:小酒井不木
昌した。彼等は歌った。然し彼等の唄は道行く人の心を寒からしめた。その昔ロンドンでペストが大流行をしたとき、棺桶屋に集った葬式の人夫や薬剤師たちが商売繁昌を祝って....
人工心臓」より 著者:小酒井不木
たならば、治る病気は治り、治らぬ病気は治らぬままに生命を存続することが出来ます。ペストやコレラのような恐ろしい病気も、つまりは最後に心臓が犯されて死ぬに過ぎませ....
肝臓先生」より 著者:坂口安吾
ンジュンいたした事が実証されます。まことに国防医学上、天然痘、コレラ、マラリヤ、ペスト等と同等あるいはそれ以上に注意を払うべきことではないかと憂慮しております。....
可愛い女」より 著者:神西清
て来たりすると、彼女はお茶をついでやったり夜食を出してやったりしながら、牛や羊のペストの話、おなじく結核の話、その町の屠殺場の話などを滔々とやりだすので、男の方....
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
て、飾も何もないボール箱式が多く、かなりの大きな家をトタン板で貼《はり》固めた、ペスト予防よろしくといったようなのも珍らしくない。 この程度のバラックが神田あ....
ダス・ゲマイネ」より 著者:太宰治
のか。馬場の天才を信じたからであろうか。昨年の晩秋、ヨオゼフ・シゲティというブダペスト生れのヴァイオリンの名手が日本へやって来て、日比谷の公会堂で三度ほど演奏会....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
ふらんす語に「磨きをかける」ために巴里へ行ってきたベルゲンの富豪のお婆さん。ブダペストから来た埃及人の医学生。亜米利加ネブラスカ州から小さな錦を飾っていま故郷の....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
足が動くので、そのうちに私は、じつは彼女が、咽喉の奥で唄う高速度曲に合わせてブダペスト風の踊りを真似してるのであることを知った。 『ね、何を見ていらっしゃるの?....
話の種」より 著者:寺田寅彦
そうである。(明治四十年十二月十八日『東京朝日新聞』) 五十二ペストと蚤 ペストと云えば鼠を聯想するが、鼠族の間にこの病毒を拡めるものは蚤だ....