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ボンボン
「ボンボン〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ボンボンの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
作人というよりも雑穀屋の鞘取《さやと》りだった。
戸を開けて外に出ると事務所の
ボンボン時計が六時を打った。びゅうびゅうと風は吹き募《つの》っていた。赤坊の泣く....
「もみの木」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
枝にはいろがみをきりこまざいてつくったあみをかけました。そのあみの袋には、どれも
ボンボンや、キャラメルがいっぱいはいっていました。金紙をかぶせたりんごや、くるみ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
玄関の処へ立切りに待っていたの。どこを通っていらしって?」 返事も聞かないで、
ボンボン時計を打仰ぐに、象牙のような咽喉を仰向け、胸を反らした、片手を畳へ。 「....
「朱日記」より 著者:泉鏡花
の用心と申すではござりませぬ。……やがて、」 と例の渋い顔で、横手の柱に掛った
ボンボン時計を睨むようにじろり。ト十一時……ちょうど半。――小使の心持では、時間....
「海底大陸」より 著者:海野十三
内アナウンスが、どの船室にもひびいたからだ。 やがて晩餐を知らせるシロホンが、
ボンボンボンとなりだした。六等船客たちはその楽器の音を聞いただけで、口の中につば....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
て、街の明るい電灯を見ると、ははァ此の下が東京市だなと知るでしょう。そこで爆弾を
ボンボンおっことすから、大変なことに、なっちゃう。だから空襲のときには、電灯をす....
「ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
まいかと、私は考えている。あの高い棚の上にあった銀玉はきっと真中から二つに割れる
ボンボン入れのようなものであったろう。 海原力三は無罪となり、放免された。 ....
「寒の夜晴れ」より 著者:大阪圭吉
の汽車やマスコットや、大きな美しい独楽などが、同じように飛び出したキャラメルや、
ボンボン、チョコレートの動物などに入れ混って散乱し、そこにも小さな主人を見失った....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
ものは一人もないという。この兄弟も、銘々懐中時計を持っている。宗忠の家にも大きな
ボンボン時計があった。 このように、碌なものは食わないが、それでも皆丈夫で、医....
「ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
た。 車が動き出そうとする時、賭博場の切符台の男があたふた駆けつけて来た。男は
ボンボン菓子をイベットに差出した。 ――御機嫌宜う、マドモアゼル。何卒、途中お体....
「虎」より 著者:岡本綺堂
。万一それがニャアと啼きそうになると、それを紛らすように、銅鑼や鉦をジャンジャン
ボンボンと激しく叩き立てるのだ。いや、笑っちゃいけないというのに……。昔の両国の....
「ストリップ修学旅行」より 著者:小野佐世男
用意にこれこの通りなんですよ」 ぎょっとして、彼女達をあらためてながめ廻すと、
ボンボンをしゃぶったり、チュウインガムを伸したり、読書にふけったり、あいかわらず....
「若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
どおどろきました。だって、アイスクリームが、赤と白と二皿、お菓子、果実、フランス
ボンボン、そして、食卓の上には、温室咲きの大きな花束がありました。 「妖精が下す....
「お菓子の大舞踏会」より 著者:海若藍平
ャラメル、チョコレート、ウエファース、ワッフル、ドーナツ、スポンジ、ローリング、
ボンボン、そのほかいろいろ、ある事ある事……。 それから食べたにもたべたにも、....
「冬の日」より 著者:梶井基次郎
起こって来るかもしれない」 路に彳《たたず》んでいる堯の耳に階下の柱時計の音が
ボンボン……と伝わって来た。変なものを聞いた、と思いながら彼の足はとぼとぼと坂を....