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ボーイ
「ボーイ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ボーイの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
十年このかた同じ料理屋へいって、同じ時刻に同じ料理を食った。ただ料理を運んで来る
ボーイが違っていただけである。 私は気分を変えようとして旅に出たこともある。だ....
「或る女」より 著者:有島武郎
群れがここにもかしこにも見え始めた。サルン・デッキから見ると、三等客の見送り人が
ボーイ長にせき立てられて、続々|舷門《げんもん》から降り始めた。それと入れ代わり....
「活動写真」より 著者:淡島寒月
では、やはり米国製のものであろうといっているけれども、米国製品にしばしば見るカウ
ボーイなどを題材にしたものは、とかくに筋や見た眼が同一に陥りやすくて面白味がない....
「人魚のひいさま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
わらいかけて、こちらは不足なくしあわせにしている話をしようとすると、そこへ、船の
ボーイがふしんらしく寄って来たので、おねえさまたちは水にもぐりました。それで、ボ....
「一利己主義者と友人との対話」より 著者:石川啄木
るおれを無理矢理に一等室に入れたんだ。室だけならまだ可いが、食事の時間になったら
ボーイを寄こしてとうとう食堂まで引張り出された。あんなに不愉快な飯を食ったことは....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
ず。ゆえに、乗客みな茶菓および茶器を携帯しおれり。食事のときは一卓十八人に対し、
ボーイ一人、その混雑もまた一興なり。余はこの旅行によりて、西洋の中等社会の実況を....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
時には目を見張ってその特徴を見出さなければならん」といっている。そういうわけで、
ボーイも番頭も見ず知らずのそこらの人も、一種の疑いを持ちながら自然と敬いの態度を....
「兎と猫」より 著者:井上紅梅
ば、一つが高くとも二吊文《にちょうもん》に過ぎないが、三太太は一円払った。それは
ボーイをやって上店《じょうみせ》から買って来させたからだ。 子供等はもちろん大....
「端午節」より 著者:井上紅梅
、方玄綽などは以前に比べるととてもあがきが取りにくくなって来た。だから追い使いの
ボーイや出入の商人にはいうまでもなく、彼の奥さん、方太太ですらも彼に対してだんだ....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
遊びに出かけるが、帰りはいつも朝方になる。帰ってくると『アマン、アマン!』(おい
ボーイ)と私を起こすのだが、私がねむい目をこすりこすり戸をあけてやるとだまって五....
「魯迅さん」より 著者:内山完造
荘というぼくの友達のやっているアパートがある。そこの小使部屋をあけさせてワザワザ
ボーイの部屋に魯迅親子三人をかくしたのです。そのときは何事もなかったのですが、魯....
「暗号数字」より 著者:海野十三
もぐりこむが早いか、蠎のような寝息をたてだした。よほど飲んだものらしい。 列車
ボーイに起されて目がさめた。 まだ腰がふらふらと定まらない。洗面所へ行ってみる....
「暗号音盤事件」より 著者:海野十三
かねばならなくなったのである。 私が当惑しきっているのにはお構いなしに、白木は
ボーイにいいつけ、持って来させた銀の盆の上の酒壜を眺め、にたにたと笑いながら、 ....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
であった。 このとき、店内には、客は一人もおらず、白い詰襟の上下服を着た中国人
ボーイが五六名、団扇をつかって睡そうな顔をしているところだった。そこへ杉田二等水....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
休養だ! そして睡眠だ! 彼は、ただもう昏々と眠った。空襲警報が鳴っても、
ボーイが、よほど喧しくいわないと、彼は、防空地下室へ下りようとはしなかった。地下....