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ポカ
「ポカ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ポカの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
手紙も、その素朴な愛の幸福に同情出来るもののみが、始めて意味を解すべき黙示録《ア
ポカリプス》のようなものだった。
俊助は微笑と共に、野村の手紙を巻きおさめて、....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
いきり立って、民自党議員と乱闘を演じ、共産党の立花君が民自党の小西寅松親分の頭を
ポカポカなぐる騒ぎとなった。このため本会議は休憩となり、私はしてやったりとほくそ....
「母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
向って、一通の手紙を書いてマルコにわたしながらいいました。 「それではこの手紙を
ポカへ持っておいで、ここから
ポカへは二時間ぐらいでゆかれる。そこへいってこの手紙....
「可愛い山」より 著者:石川欣一
にも見た。秋の花を咲かせている高原に立って、遥か遠くを見ると、そこに美しい山が、
ポカリと浮いている。空も桔梗色で、山も桔梗色である。空には横に永い雲がたなびいて....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
ね、お前、まったくはお前、一軒かけ離れて、あすこへ行くのは荷なんだけれども、ちと
ポカと来たし、佳い魚がなくッて困るッて言いなさる、廻ってお上げ、とお前さんが口を....
「貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
い。それに、客のではない。捻り廻して鬱いだ顔色は、愍然や、河童のぬめりで腐って、
ポカンと穴があいたらしい。まだ宵だというに、番頭のそうした処は、旅館の閑散をも表....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
娑婆、人間の処女で……」 また絶句して、うむと一つ、樽に呼吸を詰めて支えると、
ポカンとした叩頭をして、 「何だっけね、」 と可愛い声。 「お稲、」と雪女が小....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
刀を出してくれたと同一処、敷居から掛けて柱へその西瓜を極めて置いて、大上段です。
ポカリ遣った。途端に何とも、凄まじい、石油缶が二三十|打つかったような音が台所の....
「国貞えがく」より 著者:泉鏡花
ある。 両側に軒の並んだ町ながら、この小北の向側《むこうがわ》だけ、一軒づもり
ポカリと抜けた、一町内の用心水《ようじんみず》の水溜《みずたまり》で、石畳みは強....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
りましねえ。山野に馴れた爺の目には、沼の水を見さっせえ、お前等がいった、毒虫が、
ポカリ
ポカリ浮いてるだ。…… 明神まで引返す、これにも少年が用立った。爺さんに....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
おっしゃいました。」 「ああ、襟巻なんか取らんでも可い。……お帰り。」 女中は
ポカンとして膨れた手袋の手を、提灯の柄ごと唇へ当てて、 「どういたしましょう。」....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
、はッ盗まれた、とお思いなさると、上下一度にがッくりと歯が抜けた気と一所に、内が
ポカンと穴のように見えて、戸障子も、どんでん返し――ばたばたと、何ですかね、台所....
「露肆」より 著者:泉鏡花
ゃッ、」 と笑うて、技師はこれを機会に、殷鑑遠からず、と少しく窘んで、浮足の靴
ポカポカ、ばらばらと乱れた露店の暗い方を。…… さてここに、膃肭臍を鬻ぐ一漢子....
「押しかけ女房」より 著者:伊藤永之介
けて、表てに駈け出して行つた。 どこに行つたんだろうと、佐太郎は呆気にとられて
ポカンと突ツ立つていた。急に背中のズダ袋の重みが身にこたえて来た。 上りがまち....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
煙管を挿し込み、これから米搗きに行こうかどうしようかとまごまごしているところへ、
ポカリと一つ、太い物が頭の上から落ちて来た。彼はハッとして身を転じると、秀才は竹....