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マフラー
「マフラー〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
マフラーの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
片づけに客室にはいっていくと、客はパイプでたばこをくゆらしていた。顔の下半分には
マフラーをまきつけて、パイプを口にさしこむのに、
マフラーをゆるめようとはしないで....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
うおいでを待つばかりになっております。ええと……スコール艇長」 スコール艇長は
マフラーの中で顔をゆすぶって笑った。 「よし、満足だ。安着祝いに、みんなに一ぱい....
「火星探険」より 著者:海野十三
へ進んで来た。見るとその火星人たちは大きな頭の下、つまり首に相当するところに太い
マフラーのようなものを巻いていた。一番先頭の者は、白い
マフラーを巻き、その他は緑....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
し、それから後を向いて帽子掛に、鼠色の中折帽子をかけ、それから頸《くび》から白い
マフラーをとってから、最後に鼠色《ねずみいろ》の厚いオーバァを脱いで引懸けた。そ....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
を着、頭には同じく黒い毛皮の帽子をすっぽり被り、首のところを――いや顔の下半分を
マフラーでぐるぐる巻き、茶色の眼鏡をかけた男が立っていた。 「しずかに……。御同....
「透明猫」より 著者:海野十三
人がよくかけている風よけ眼鏡をかけた。そのガラスは黒かった。 くびのところを、
マフラーでぐるぐるまいた。くびのあたりを人に見られないためだった。また両手には、....
「城」より 著者:カフカフランツ
て、ひとりのほうがこの一行といっしょよりも楽だったろう。ところで、その上、一人は
マフラーを首に巻きつけていて、そのはじが風ではためき、二、三度Kの頬を打った。も....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
在S君が作っているのはモロッコ行きの女の頭巾と、コンゴーのジャングルに住む土人の
マフラーというものである。 この
マフラーは貿易用語で、中間の貿易商がかりにマフ....
「投手殺人事件」より 著者:坂口安吾
空席も目に立つ中に、いる、いる。 煙山は今度は最前部の二等車のマンナカあたりに
マフラーで顔を隠し、オーバーの襟を立てて、雑誌をよんでいる。例のカバンは座席の下....
「淪落の青春」より 著者:坂口安吾
。 若い男は大半背広に、頭にポマードを壁のように光らせて、云い合したように頸に
マフラーをまいている。 劇団の女優や踊り子たちが、疲れていますからお先に失礼と....
「澪標」より 著者:外村繁
くれることになる。私と妻は荷馬車に乗り、毛布を敷いた上に向き合って坐る。妻は頭に
マフラーをかぶっている。 「山形ジープで行ってけらっしゃい」 孫を負った義弟の....
「望郷」より 著者:服部之総
で冬|仕度《じたく》をしてでかけたら、あちらの人々はまだみんな合着で、札幌の街を
マフラー姿で歩いた最初の人間が、私ということになった。だが初雪は、二十五日の夜全....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
も早く東京へ引きあげるように提議することだけだと考えた。 キャラコさんは、首に
マフラーを巻きつけてそっと玄関からすべり出すと、天狗岩のしたまで行き、ギャップを....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
なようすで、すっくりと立っている。キャラコさんは、ふと思いついて、それに、虹色の
マフラーを旗のように揚げた。 これは、なにによる感情なのかじぶんでもわからなか....
「映画」より 著者:宮本百合子
の列が、そう大して人通りのない横丁のこっちの端までのびている。列のなかには派手な
マフラーをした若い女のひともいたりして、傘が傾くと、別に連れもないらしい白い顔が....