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ミゼラブル
「ミゼラブル〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ミゼラブルの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
は微かであっても堪えがたいほどに苦《にが》い……。清逸はふとこの間読み終ったレ・
ミゼラブルを思いだしていた。老いたジャン・※ルジャンが、コーセットをマリヤスに与....
「映画と民族性」より 著者:伊丹万作
詩よりも国際性に富むという類である。 たとえばユゴーといえば我々はすぐに「レ・
ミゼラブル」を想起するが、彼の本国において散文作家としてのユゴーよりも詩人として....
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
き、梅干をしゃぶっている心細さ! (一三)駆落《かけおち》の落書 この
ミゼラブルな夕食を終ったのは、午後の九時前後であったろう。夜《よ》は暗く、ただ焚....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
めは、このとき深く根ざされたのであった。思えば去年私が深刻悲痛なる煩悶に陥って、
ミゼラブルな不安と懊悩とに襲われなければならなかったとき、苦しまぎれに、寂しまぎ....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
しなかった。 「法律上の罪人でも救う道はあると思います。例えばユーゴーの小説レ・
ミゼラブル中のミリエル僧正がジャン・バル・ジャンを救ったようにですね」 「あなた....
「般若心経講義」より 著者:高神覚昇
もかく、それがはっきりしていないのですから、全く心細いわけです。あの有名な『レ・
ミゼラブル』を書いたフランスの文豪ヴィクトル・ユーゴーは、「人間は死刑を宣告され....
「科学と文学」より 著者:寺田寅彦
た。外国文学では流行していたアーヴィングの「スケッチ・ブック」やユーゴーの「レ・
ミゼラブル」の英語の抄訳本などをおぼつかない語学の力で拾い読みをしていた。高等学....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
みやげに同じ小でまりとカーネーションをもらった。 そうして、新築地劇団の「レ・
ミゼラブル」の切符をすすめられ、ともかくも預かったものの、あまり気がすすまないの....
「先生への通信」より 著者:寺田寅彦
ものだと感心しました。この人の作物中の光景を描いたいろんな画家の絵もあります。「
ミゼラブル」の中でファンティーヌが往来で乱暴な男に肩へ雪の塊をおっつけられるとこ....
「読書の今昔」より 著者:寺田寅彦
かもしれない。 「リンカーン伝」でよびさまされた自分の中のあるものがユーゴーの「
ミゼラブル」でいっそう強くあおり立てられたようである。当時まだ翻訳は無かったよう....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
愛宕の麓清滝の里に、余は脚気を口実に、実は学課をなまけて、秋の一月を遊び暮らし、
ミゼラブルばかり読んで居たことがある。
栂の尾から余等は広沢の池を経て嵐山に往....
「異邦人の意欲」より 著者:豊島与志雄
、凡ての大衆文学がそうであると断定するものではない。然しながら、ユーゴーの「レ・
ミゼラブル」が大衆文学的組立に成っていながら、所謂大衆文学の域を脱しているという....
「幻覚記」より 著者:豊島与志雄
前もぴったりとあてはまることがないのである。 四 ユーゴーは「レ・
ミゼラブル」の中に、人は屡々高声に物を考えると書いている。それは誰でも日常経験す....
「現代小説展望」より 著者:豊島与志雄
会の欲望と相貌とを示してくれる。それは恰度、ヴィクトル・ユーゴーがその小説「レ・
ミゼラブル」のなかで主人公ジャン・ヴァルジャンという傀儡を操って、ブルジョア社会....
「死刑囚最後の日解説」より 著者:豊島与志雄
儡《かいらい》になりがちだということが、指摘される。ユーゴーの最大小説たる『レ・
ミゼラブル』についても、このことは言い得らるる。 小説と論説との限界については....