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「メリケン〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

メリケンの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
『紙にしようか、メリケン粉にするか』。私はまだ迷っていた。明治四十二年、二十九歳のときである。朝....
大叫喚」より 著者:岩村透
これも、矢張メリケン幽霊だ。合衆国の桑港から、国の中央を横切っている、かの横断鉄道には、その....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
曲を放送しているのですよ。無論、故意にJOAKと同じ波長でネ。しゃれた真似をするメリケン野郎……」 弦三は、それを聞くと、ムクムクッと起きあがって、諸手で受信....
深夜の市長」より 著者:海野十三
相当深く肉の上に突き刺さっていた。そこまで見たときに、連れの男から石のように硬いメリケンを喰らったのであった。 次に四ツ木鶴吉らしい男の特徴ある手首は、現場か....
人間灰」より 著者:海野十三
またコマ切れにした事件というのは聞いたことがあるがこの話のように、吹けば飛ぶ位のメリケン粉か灰のようにするという事件は未だ耳にしたことがなかった。どうすればそん....
俘囚」より 著者:海野十三
、この天井裏を出ていった。 それから天井裏の、奇妙な生活が始まった。あたしは、メリケン粉袋《こぶくろ》のような身体を同じところに横《よこた》えたまま、ただ夫が....
○○獣」より 著者:海野十三
が忍びよって、そこらに散らかっている雪のように白い木屑を、せっせと掃きあつめてはメリケン粉袋にぎゅうぎゅうつめこんでいた。 「おーい! 消防隊」 蟹寺博士は、....
起ち上る大阪」より 著者:織田作之助
朗かなものであった。「メリ助が怖うてシャツは着られまっかいな」というメリ助とは、メリケンのことであろう。メリケンが怖くてはメリヤスのシャツも着れないという意味の....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
に遣っている粉食はロマンチックだ。いいかね。米の飯は国粋かね。先ず固有なもので、メリケン粉の蒸パンは外来的のものだ。少し当らぬところもあるが、手っ取り早くいえば....
船医の立場」より 著者:菊池寛
与力《よりき》が乗り込んで行くために、便乗する機会はなかった。 八日の日には、メリケン人が横浜村へ上陸したときいたので、かねて起草しておいた投夷書《とういしょ....
味覚馬鹿」より 著者:北大路魯山人
は、歯磨き粉を呑ませても、胃病がなおるということだ。 ライスカレーをつくる時、メリケン粉と炭酸をまちがえて入れる人が居はせぬか。しかも、食べてなおかつ気付かぬ....
氷河」より 著者:黒島伝治
うだろう。――病院の下の木造家屋の中から、休職大佐の娘の腕をとって、五体の大きいメリケン兵が、扉を押しのけて歩きだした。十六歳になったばかりの娘は、せいも、身体....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
った。網の目をくゞる。 没収されても罰金をとられても、又別の方法で持って来る。メリケン粉の中へしのびこましたり、外の薬品にまぎれ込ましたり、一人、一人の腹に巻....
油絵新技法」より 著者:小出楢重
だ。 この書は、技法そのものについて、例えば新らしき芸術を作るには砂糖幾|瓦、メリケン粉、塩何|匁、フライパンに入れて、といった風の調理法を説かなかった。あら....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
げ残りの制服や筒袖をきて、でかけて行くのである。腰にまいたバンドが武器だ。筒袖はメリケン・サックというものを忍ばせている。 よその学校のヨタがかったのや、軟派....