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リンス
「リンス〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
リンスの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「母」より 著者:芥川竜之介
せながら、泣き立てる赤児《あかご》を抱《だ》きそやして来た。赤児を、――美しいメ
リンスの着物の中に、しかめた顔ばかり出した赤児を、――敏子が内心見まいとしていた....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
。が、肝腎の天神様へは容易に出ることも出来なかった。すると道ばたに女の子が一人メ
リンスの袂を翻しながら、傍若無人にゴム毬をついていた。 「天神様へはどう行きます....
「或る女」より 著者:有島武郎
の中にみちあふれた。愛子の着かえた大柄《おおがら》な白の飛白《かすり》も、赤いメ
リンスの帯も、葉子の目を清々《すがすが》しく刺激した。
葉子は自分で貞世の食事....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
ない。みすぼらしいたおれかけの小屋がみえるだけだ。これではまるでリョースキレか、
リンステッドへでもいったようだ。ああ、おれは病気だぞ。遠慮をしているところでない....
「奈々子」より 著者:伊藤左千夫
ゃんの着物だね」 「あァ」 ふたりは力ない声で答えた。絣《かすり》の単物に、メ
リンスの赤縞《あかじま》の西洋前掛けである。自分はこれを見て、また強く亡き人の俤....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
尽く灰として了わなかったは有繋の悪魔の猛火も名著を滅ぼすを惜んだのであろう。 『
リンスホーテンもこんなになって了いました、』とKは懐ろからバラ/\になった焼焦だ....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
当の作者自身といえども往々混錯して往々迷路に彷徨するは、あたかも自分の作ったラビ
リンスに入って出口を忘れるようなものだ。一度死んだ人間を無理に蘇生らしたり、マダ....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
元来が軍人志願の漢学仕込で、岳武穆や陸宣公に鍛えられていた上に、ヘルチェンやビェ
リンスキーの自由思想に傾倒して意気|欝勃としていたから、一から十までが干渉好きの....
「明治の文学の開拓者」より 著者:内田魯庵
る。二葉亭はこの『小説神髄』に不審紙を貼りつけて坪内君に面会し、盛んに論難してベ
リンスキーを揮廻したものだが、私は日本の小説こそ京伝の洒落本や黄表紙、八文字屋も....
「共軛回転弾」より 著者:海野十三
の燻製ですな。第二番が璧州の鼠の子の燻製。三番目が、大きな声ではいえませんが、プ
リンス・オヴ・ウェールス号から流れ出した英国士官の○○の燻製……皆ここに並べてご....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
の蒼いのだといいたいくらい不健康な色をしていた。身体には汚れきった花模様のあるメ
リンスの着物を着ていた。これこそ、紛れなき丘田お照の子、絹坊だった。 「あッ、絹....
「爆薬の花籠」より 著者:海野十三
ここよ。ここのところだけ、色がちがうでしょう」 「ああ、ここね。これは昔の安いメ
リンスの古ぎれね。ほかのところのよせぎれが、ちりめんだの、紬だの、黄八丈だののり....
「流線間諜」より 著者:海野十三
ものが目についた。 「ああ。もう一つの方は、向うから転げこんで来たじゃないか。プ
リンス、オヴ、ウェールス岬――つまり P. R. WALES はその略記号なのだ....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
ない彼女が、そういえば伊藤の風ていをじろじろと見ていた。彼女はもう大ぶ垢じみたメ
リンスの袷(それとも単衣だったか)に木綿の羽織を着ていた。 「そうそう、彼女はい....
「兄妹」より 著者:岡本かの子
色白の村娘が来た。乙女はうやうやしく兄妹に頭を下げて恥ずかしそうに行き過ぎた。メ
リンスの帯が桃の花と対照してその娘を一そう可憐に美しく見せた。 ――あれだろう、....