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ロマン
「ロマン〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ロマンの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カルメン」より 著者:芥川竜之介
イイナじゃないね。」
「イイナは今夜は休みだそうだ。その原因がまた頗《すこぶ》る
ロマンティックでね。――」
「どうしたんだ?」
「何《なん》とか云う旧帝国の侯爵....
「彼 第二」より 著者:芥川竜之介
までも歩いて行きたくなれば、どこまでも歩いて行くことにしている。」
「それは余り
ロマンティックだ。」
「
ロマンティックなのがどこが悪い? 歩いて行きたいと思いな....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
× ×
小説家 どうです、こんな調子では?
編輯者
ロマンティクな所は好《い》いようです。とにかくその小品《しょうひん》を貰う事にし....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
「銭湯の匂《にお》い」がむんと人の鼻をついた。
馬琴の空想には、昔から羅曼的《
ロマンティク》な傾向がある。彼はこの風呂の湯気の中に、彼が描こうとする小説の場景....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
た。彼の話は大部分新聞記事の受け売りらしかった。しかし幸い血の※《におい》よりも
ロマンティックな色彩に富んだものだった。黄の平生密輸入者たちに黄老爺《こうろうや....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ある。二千年来芸術の魅力を理解せぬ諸君を毒することは。
忍従
忍従は
ロマンティックな卑屈である。
企図
成すことは必しも困難ではない。が....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
だった。僕は「つる」のことを「つうや」と呼んだ。「つうや」はあたりまえの女よりも
ロマンティック趣味に富んでいたのであろう。僕の母の話によれば、法界節が二、三人|....
「春」より 著者:芥川竜之介
か判断に迷っているらしかった。その妙に落ち着かない容子《ようす》は確かに恋愛だの
ロマンスだのと縁の遠いものに違いなかった。広子は目だけ微笑しながら、こう言う妹の....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
の目をくらませていたり、彼の家の壁をがんどう返しにして出没を自在にしていたことに
ロマン趣味を感じずにはいられなかった。これ等の犯罪的天才は大抵は小説の主人公にな....
「保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
」
乞食の顔は一瞬間、物欲しさに燃え立つようだった。保吉は時々乞食と云うものに
ロマンティックな興味を感じていた。が、憐憫《れんびん》とか同情とかは一度も感じた....
「或る女」より 著者:有島武郎
民文学」や「文学界」に旗挙《はたあ》げをして、新しい思想運動を興そうとした血気な
ロマンティックな青年たちに、歌の心を授けた女の多くは、おおかた葉子から血脈を引い....
「或る女」より 著者:有島武郎
ねんゆうはん》」だのという新刊の書物も散らばっていた。
「まあ岡さんもなかなかの
ロマンティストね、こんなものを愛読なさるの」
と葉子は少し皮肉なものを口じりに....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
もなく、ただ喜びをもって私は書きつづける。 センティメンタリズム、リアリズム、
ロマンティシズム――この三つのイズムは、その何れかを抱く人の資質によって決定せら....
「恐しき通夜」より 著者:海野十三
『恋はすまじ』は、すさまじいと思うネ。僕は詳しいことは一向知らないけれど、余程の
ロマンスでもないかぎり、大尉どのに、あの麗人がかしずく筈がないと思うんだ、いや、....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
真赤に充血していた。 「じゃ行ってくるよ。……まあ、帰って来てから、ゆっくり君の
ロマンスを聴かせて貰おう」 僕は黄金の鍵をポケットの中に握りしめて、いつものよ....