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「一半〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一半の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
、『これが僕にとっては、正に第一の打撃だった。僕は彼等の関係を肯定してやる根拠の一半を失ったのだから、勢い、前のような好意のある眼で、彼等の情事を見る事が出来な....
るしへる」より 著者:芥川竜之介
イル》(中略) 輅斉雖入地獄受苦《るしジゴクニイツテクヲウクトイエドモ》 而一半魂神作魔鬼遊行世間《シカモイツパンノコンシンハマキトナツテセケンニユギヨウシ....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
も意識的に彼の作品を作るのかも知れない。しかし作品そのものを見れば、作品の美醜の一半は芸術家の意識を超越した神秘の世界に存している。一半? 或は大半と云っても好....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
て引き揚げてしまったのが、今更おもえば不覚であった。その不覚のために、この事件の一半を不得要領に終らせることになった。 六 「なんでも油断をしちゃあい....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
れを『干物にしようとするときに魚を割くように』二つに切り割いた。『そうして、その一半を高く吊るしたのが天となり、残る半分を脚下に広げたのが地となった。そうして、....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
。しかも東亜大陸は土地広大で戦争の深刻さを緩和する。 ヨーロッパは元来アジアの一半島に過ぎない。あの狭い土地に多数の強力な民族が密集して多くの国家を営んでいる....
蠅男」より 著者:海野十三
力していながら、遂に蠅男のためにしてやられ、糸子を孤児にしてしまった。その責任の一半は、帆村自身にあるように思って、彼はこの上は、自分の生命にかけて蠅男を探しだ....
食魔」より 著者:岡本かの子
では口惜しいものがあった。彼の心の底に伏っていつも焦々する怒ろしい想いもどうやら一半はそこから起るらしく思われて来た。どうかして先生と呼ばれてみたい。 人中に....
桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
細心であったことは人を用うる処にも現れている。信長の成功と義元の失敗とはその一半を能材の挙否に帰してもよかろう。 近い例でこの桶狭間の役に梁田出羽守には、....
近時政論考」より 著者:陸羯南
に一変し、ほとんどまた旧時の面目にあらず、あたかも維新前の二大論派がおのおのその一半を譲りて相調和したるの姿あり。この調和の後、暫時にして隠然また二政論を現出す....
伝統と進取」より 著者:九鬼周造
私は西洋文化からも大いに学ぶべきところのあることを堅く信じている者で、私の生活の一半は西洋文化の学習に捧げているようなものである。故国の文化はますます肥っていか....
おばけずきのいわれ少々と処女作」より 著者:泉鏡花
る。故に三下りの三味線で二上りを唄うような調子はずれの文章は、既に文章たる価値の一半を失ったものと断言することを得。ただし野良調子を張上げて田園がったり、お座敷....
層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
はいうべからず。羽衣滝も閑却すべからず。もしも層雲峡を閑却するならば、これ大雪の一半を見ざる也。 在来大雪山に登るものは往復四日を費したるに、余はその二倍の日....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
るべし)の共議に付して選定するなり。 アイルランドのローマ宗僧侶は、その生計の一半は奉職の給料より出でて、一半はヤソ降誕および昇天日等、信徒より献納せる布施、....
西航日録」より 著者:井上円了
俗を一見すれば、たちまち東洋に帰りたるがごとき思いをなす。その耳目に触るるもの、一半は西洋的にして、一半は東洋的なるを見る。例えば人民の体貌、衣服等は、中央アジ....