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一回
「一回〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一回の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「水の三日」より 著者:芥川竜之介
ら、こっけいだろうと思ってたが、不幸にして、そういう人はなかったように記憶する。
一回、福引を済ましたあとでも、景品はだいぶん残った。そこで、残った景品のすべてに....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
とにかく西洋間さえあれば好《い》いのです。その西洋間か、銀座通りか、音楽会かを第
一回にするのですから。……しかし妙子《たえこ》は――これは女主人公《じょしゅじん....
「或る女」より 著者:有島武郎
うと日に二度も三度もあなたにあてて書いてるわけになるのです。しかしあなたはあの後
一回の音信も恵んではくださらない。
僕は繰り返し繰り返しいいます。たといあなた....
「夜行巡査」より 著者:泉鏡花
に一個の老車夫を叱責《しっせき》し、しかしてのちこのところに来たれるまで、ただに
一回も背後《うしろ》を振り返りしことあらず。 渠は前途に向かいて着眼の鋭く、細....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
五キロメートル)の速度で歩きつづけることのできる人があったとしたら、一年で地球を
一回りすることができるというのである。この見積りに従えば、地球の大円周の長さは四....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
痩腕で、たちまち息ぜわしく、つい汗になる処から――山はもう雪だというのに、この第
一回には、素裸の思案入道殿をさえ煩わした。 が、再び思うに、むやみと得物を振廻....
「露肆」より 著者:泉鏡花
いのが、悲愴なる声を揚げて、殆ど歎願に及ぶ。 「どうぞ、お試し下さい、ねえ、是非
一回御試験が仰ぎたい。口中に熱あり、歯の浮く御仁、歯齦の弛んだお人、お立合の中に....
「活動写真」より 著者:淡島寒月
れは新聞小説の続きもののように、後をひかせるやり方で面白いかも知れないが、やはり
一回で最後まで見てしまう方がかえって興味があるように思われる。数十巻連続物などに....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
外の人は聴講料を出す。かなり高い。二回で半ギニー(十円五十銭)位であったと思う。
一回分が丁度芝居の土間位の金高である。 ファラデーが助手となって、六個月ばかり....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
横ぎったりしなかったならばのことである。その、あるものとは、女であった。 毎週
一回晩にあつまって彼の讃美歌の指導をうけていた音楽の弟子たちのなかに、カトリーナ....
「おばけずきのいわれ少々と処女作」より 著者:泉鏡花
迄|兀々として筆をこの種の田舎新聞に執ったものだ。それで報酬はどうかというと一日
一回三枚半で、一月が七円五十銭である。そこで活字が嬉しいから、三枚半で先ず……一....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
。俤橋の俤の、月夜の状に描かれたのは、その俤を写したのである。 見よ。(この第
一回を。)されば、お夏の姿が、邸のもみじに入ると斉く、だぶだぶ肥った、赤ら顔の女....
「活人形」より 著者:泉鏡花
少しも早く探索せむずと雪の下に赴きて、赤城家の門前に佇みつつ云々と呟きたるが、第
一回の始まりなり。 この時赤城得三も泰助と同じ終汽車にて、下男を従えて家に帰り....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
と軍人を少しやり、しかる後に早大に入ろうと思い、陸軍士官学校を二回、海軍兵学校を
一回受けたが、いずれも落第してしまった。早大志望は募るばかりで、同年九月第二学期....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ージエン戦争に於てベーメンに突進したフリードリヒ大王が、敵の巧妙な機動戦略のため
一回の会戦をも交える事なく甚大の損害を蒙って本国に退却した如きはその最も良き一例....