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一定
「一定〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一定の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
です。しかし一番不思議なのは河童の皮膚の色のことでしょう。河童は我々人間のように
一定の皮膚の色を持っていません。なんでもその周囲の色と同じ色に変わってしまう、―....
「るしへる」より 著者:芥川竜之介
の時、宗門の戒法を説き、かつ厳《おごそか》に警《いまし》めけるは、「その声こそ、
一定《いちじょう》悪魔の所為《しょい》とは覚えたれ。総じてこの「じゃぼ」には、七....
「寒さ」より 著者:芥川竜之介
Hは温度、Xは熱伝導《ねつでんどう》の方面に計《はか》った距離、Kは物質により
一定されたる熱伝導率だよ。すると長谷川君の場合はだね。……」
宮本は小さい黒板....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
義である。
地獄
人生は地獄よりも地獄的である。地獄の与える苦しみは
一定の法則を破ったことはない。たとえば餓鬼道の苦しみは目前の飯を食おうとすれば飯....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
判の来る日を待ちながら、永久に漂浪を続けている猶太人の事である。名は記録によって
一定しない。あるいはカルタフィルスと云い、あるいはアハスフェルスと云い、あるいは....
「片信」より 著者:有島武郎
いり》な本能で自分を救おうとすることにのみ急でないかぎり、自分の心の興奮をまで、
一定の埓《らち》内に慎ませておけるものであろうか。……この辺の有島氏の考えかたは....
「星座」より 著者:有島武郎
す。こういう具合にシャッターの方をAとし、円盤の方をBとすると、AとTとの積は、
一定時間におけるAのヴェロシティすなわちVだから、それからこの項式が出てくるので....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
行って、霊を得たように、漁夫の乗り込んだ舟が波を切り波を切り、だんだんと早くなる
一定のテンポを取って沖に乗り出して行くさまは、力強い楽手の手で思い存分大胆にかな....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
類別せられた経験の堆積を人々は知識と名づける。知識を整理する為めに私は信憑すべき
一定の法則を造る。かく知識の堆積の上に建て上げられた法則を人々は道徳と名づける。....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
o)はティマイオス(〔Tima:os〕)の中で、あるエジプトの僧侶が、天の洪水は
一定の周期で再帰するものだと彼に話したと記している。 通例天地創造の行為は単に....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
秘密をつかめたならば、試験管の中で、われわれの食物がどんどん作られるようになり、
一定の土地から今の恐らく千五百倍ぐらいの食料が製造できる。また豚や鶏を飼う代りに....
「新日本の進路」より 著者:石原莞爾
き時代には、經濟を單純に、資本主義とか社會主義とか、或は自由經營とか官公營とか、
一定してしまうのは適當でない。これらを巧みに按配して綜合運用すべき時代となつてい....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
の箇所を削ったりし、番号のついた節を切る。 デ・ラ・リーブは「ファラデーは予め
一定の考案を持つことなしに、器械の前に立って研究を始めたことはない。また他の学者....
「夫人利生記」より 著者:泉鏡花
かったかも存ぜぬが、……しごとのあいだ、赤門寺のお上人が四五度もしばしば見えて、
一定それに擬え候よう、御許様のお母様の俤を、おぼろげならず申伝えられましたるゆえ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
。また国軍が逐次増加し、それに伴ってその編制も大規模化されて来た。こういうものは
一定方向に対し不断の進歩をして来ているのである。 しかるにその国軍を戦場で運用....