一尺八寸[語句情報] » 一尺八寸

「一尺八寸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一尺八寸の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
阿部一族」より 著者:森鴎外
利は数馬に関兼光《せきかねみつ》の脇差をやって、禄を千百五十石に加増した。脇差は一尺八寸、直焼《すぐやき》無銘、横鑢《よこやすり》、銀の九曜《くよう》の三並《み....
天主閣の音」より 著者:国枝史郎
間違いが無い。……次は耳だ、異変が無ければよいが。……右耳一尺七寸五分、左の片耳一尺八寸……やれ有難い、間違いはない。……眉の長さ一尺六寸。うむ是にも間違いが無....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ちらは飛び込んで行った。抜き打ちに敵の小手に斬りつけた。あいにくと少年のことで、一尺八寸ばかりの小脇差しか差していない。その尖端が相手に触れたか触れないくらいの....
千鳥」より 著者:鈴木三重吉
机の抽斗を開けてみると、中から思わぬ物が出てきた。緋の紋羽二重に紅絹裏のついた、一尺八寸の襦袢の片袖が、八つに畳んで抽斗の奥に突っ込んであった。もとより始めは奇....
日本楽器の名称」より 著者:寺田寅彦
かしそれらの名前に相応する品物がどこまで同一のものであったかはわからない。長さが一尺八寸あるいは八分だから尺八だというというのはいかにももっともらしいが、これに....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ここには長さ七尺、幅三尺五寸の扉が二枚あって、右の方の扉には長さ二尺四寸、幅一尺八寸の潜《くぐ》り戸《ど》がついている。門の表はすべて鉄で張ってある。この扉....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
う。群集の逃げ惑う真中に、髪は大童《おおわらわ》になって、片肌を脱いだ男が一人、一尺八寸ほどの脇差を振りかざして、当るを幸いにきって廻っているところは、佐野次郎....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
路の舗石《しきいし》をめくり、そこに舗石の小さな低い障壁をこしらえた。それは高さ一尺八寸くらいなもので、防寨に向かって作った一種の肩墻《けんしょう》だった。肩墻....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
もわせる。 これが青木繁の若い時に描いた海景である。額縁の横幅約二尺八寸、縦幅一尺八寸はあろうと思われる。 鶴見は海と共に際涯もない感情を抱いてその画を丹念....
南国太平記」より 著者:直木三十五
へ、鮮かに描き出された。 広岡は、ぴたりと、堂の板へ、右手をつけて、その手に、一尺八寸の大脇差を抜いて、持っていた。小太郎は、片膝を、地につけて、広岡の脚下か....
『七面鳥』と『忘れ褌』」より 著者:佐藤垢石
関兼元二尺六寸の大業物を借りて差していたが、けさもこれを持ってきた。小刀は無銘で一尺八寸、これも美濃ものらしい。稲田重蔵は、安政六年十月金子孫次郎から貰い受けた....
棚田裁判長の怪死」より 著者:橘外男
しものと判明、屍体は惨鼻を極めている。 棚田判事の傍らに落ちていた刀は、刃渡り一尺八寸六分、無銘ではあるが、山城国京来派の名工、来国光の作と伝えられ、同じく血....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
たいと思えば、それだけ飛行機の翼の上に――翼はすべてアルミで造ります――土を平均一尺八寸だけ置くと、それで耕作は充分出来ますよ。で五反作ろうと思えば、そんな飛行....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
束ハ、赤裸ニ茜染ノ下帯、小王打チノ上帯ハ幾重ニモマハシ、三尺八寸ノ朱鞘ノ刀、柄ハ一尺八寸ニ巻カセ、二尺一寸ノ打刀モ同ジニ仕立テ、頭ハ髪ヲツカミ乱シ、荒縄ニテ鉢巻....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
に茜染の下帯、小玉打の上帯を幾重にもまはしてしかとしめ、三尺八寸の朱鞘の刀、柄は一尺八寸に巻かせ、鐺は白銀にて八寸ばかりそぎにはかせ、べつに一尺八寸の打刀をも同....