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一座
「一座〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一座の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「不思議な島」より 著者:芥川竜之介
思った。すると念力《ねんりき》の通じたように、見る見る島の影が浮び出した。中央に
一座の山の聳えた、円錐《えんすい》に近い島の影である。しかし大体の輪郭《りんかく....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
は両肘《りょうひじ》をついたまま、ぶっきらぼうにいい放った。彼の顔は見渡した所、
一座の誰よりも日に焼けている。目鼻立ちも甚だ都会じみていない。その上|五分刈《ご....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
とは全く縁のない方面へ持って行ってくれましたから、私はやっと息をついて、ともかく
一座の興を殺《そ》がない程度に、応対を続ける事が出来たのです。しかしその晩は私に....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
role^〕 をつとめる事になった男である。
「ふんまた煙管か。」
河内山は、
一座の坊主を、尻眼にかけて、空嘯《そらうそぶ》いた。
「彫《ほり》と云い、地金《....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
っと微笑を浮かべ、テエブルの前に腰を下した。僕は大いに可愛《かわい》かったから、
一座の人目に触れないようにそっと彼女の手を握っていてやった。
「こんな迷信こそ国....
「女体」より 著者:芥川竜之介
すくんだ。が、彼を驚かしたのは、独りそればかりではない。――
彼の行く手には、
一座の高い山があった。それがまた自《おのずか》らな円《まる》みを暖く抱いて、眼の....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
眉毛を動かしながら、日にやけた頬の筋肉を、今にも笑い出しそうに動かして、万遍なく
一座を見廻した。これにつれて、書物を読んでいたのも、筆を動かしていたのも、皆それ....
「路上」より 著者:芥川竜之介
気《あっけ》に取られている連中を後《あと》に、さっさと部屋を出て行ってしまった。
一座は互に顔を見合せたまま、しばらくの間は気まずい沈黙を守っていなければならなか....
「竜」より 著者:芥川竜之介
》、では早速一同の話を順々にこれで聞くと致そう。
「こりゃ童部《わらんべ》たち、
一座へ風が通うように、その大団扇で煽《あお》いでくれい。それで少しは涼しくもなろ....
「仙人」より 著者:芥川竜之介
小二も、いよいよ、あぶらがのって、忙《せわ》しく鼓板を叩きながら、巧《たくみ》に
一座の鼠を使いわける。そうして「沈黒江《こっこうにしずむ》明妃《みんぴ》青塚恨《....
「秋山図」より 著者:芥川竜之介
に違いありません。しかし先生は幸いにも、煙客翁の賞讃が渋りがちになった時、快活に
一座へ加わりました。
「これがお話の秋山図ですか?」
先生は無造作《むぞうさ》....
「或る女」より 著者:有島武郎
そかに聞こえていた。葉子と貞世とは恋人のように抱き合いながら、アーメンという声の
一座の人々からあげられるのを待って室《へや》にはいった。列座の人々はまだ殊勝らし....
「或る女」より 著者:有島武郎
藤は食卓を見やったまま、
「えゝ」
とだけ答えた。倉地の我慢はそれまでだった。
一座はその気分を感じてなんとなく白《しら》け渡った。葉子の手慣れた tact で....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
を幻灯か何かに映したのを見たこともあるように覚えている。 二三 ダアク
一座 僕は当時|回向院の境内にいろいろの見世物を見たものである。風船乗り、大蛇....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
り擦ったりしていた。 その子供が五つになった時のことである。旅まわりの軽業師の
一座がこの村へ流れて来て、役場のまえの空地に小屋をかけた。 軽業師の一行をみた....