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一札
「一札〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一札の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
の者の命令は予の命令と思うべし、松平伊豆守と、釜《かま》のような書き判のある例の
一札を、ずいと龕燈《がんどう》の下に突き出して見せましたものでしたから、いやはや....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
、はしなくも映ったのは、そこの本堂の前の階段口に、麗々と建てられてある次のごとき
一札でした。 「紀州、ご本山よりご下向のご番僧説教日割りは、左記のとおり相定め....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ない。 「服喪中につき、年賀欠礼|仕候《つかまつりそうろう》」 薄い墨で書いた
一札を玄関前にぺたりと張りつけておいて、名人は郡内のこたつぶとんにぬくぬくとくる....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
換えに弟の死骸をひき取ることについて何の苦情はないという、後日《ごにち》のために
一札を書かされた。 その話を聴いて、半七はうなずいた。 「ああ、そうでしたか。....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
濶に渡すことは出来ない。後日《ごにち》のために、次右衛門から今後異論がないという
一札《いっさつ》を入れさせて、町役人も立ち会いの上で引き渡しを済ませた。 これ....
「ネオン横丁殺人事件」より 著者:海野十三
せしこと真なり。成功の暁には本書引換に報酬金一萬円相渡すべきものとす。後日のため
一札、仍って如件 四月一日 女坂染吉※ 大久保一平殿 ....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
草という麗人《れいじん》や博士の助手の仙波学士を伴い、自動車で駆けつけた。そして
一札《いっさつ》を入れ、人事不省《じんじふせい》の博士と遺留《いりゅう》の鞄《か....
「神サマを生んだ人々」より 著者:坂口安吾
せん。その代りと致しまして、旦那との関係を清算し、爾今旦那らしい顔をしないという
一札をいれていただきたいと思いますが」 安福軒は面白そうに日野クンの顔を観察し....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
、中橋は敏司をよび、ヒサとその母親も立合いの上で、今後は一切ヒサに逢わないという
一札を入れさせた。それが十一月五日のことである。中橋はそれだけではおさまらず、人....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ことになっているから、そのとき残額およびに当日までの利子をつけて支払う。そういう
一札をいれて、銀行の方はクビになった。その後はソバ屋の出前持に落ちぶれて辛くも糊....
「この握りめし」より 著者:岸田国士
す。場合によつては、金策のために上京される必要があるとしたら、例えば、借用証書を
一札入れるとか、出来れば、相当な保証人をお立てになるとか……」 「ないですよ、そ....
「光は影を」より 著者:岸田国士
し、心配なの」 「いゝさ、いゝさ、取越苦労は、もうよしたまえ。そんなに心配なら、
一札入れておいてもいゝ。一、同棲はしても、決して、夫婦にはあらざること。従つて、....
「備前天一坊」より 著者:江見水蔭
、その、毒死ではない、物中の為め頓死で御座りましょうで、御手数ながらその御見立を
一札どうぞ」 「や、心得て御座る。決してこれは毒死では御座らぬ。これは医師の立場....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
っはっ。」 「何だい、どうしたんだい。」 「おもしれえおもしれえ。」 と、証文の
一札である。 金壱万円也 北原白秋 とある。 「これはそのぉ、白秋にぃ一万円贈....
「エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
に京都北山甚兵衛|開の内、紙屋川端の小屋者が、生活難から雪駄直しをなさんが為に、
一札を入れて六条村の手下になった事があった。 頼申口上の事 一、私共北山辺に罷在....