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「一案〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一案の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
特許多腕人間方式」より 著者:海野十三
、懐中電灯をもちます」 「まあ、このへんのところでございましょうね。とにかく、第一案乃至第三案の、どれもが実現出来るように最小公倍数的な『特許請求範囲』をお書き....
自叙伝」より 著者:大杉栄
くれなかった。が、その話の間に時々出た「後藤が」「後藤が」という言葉が、僕にある一案を暗示してくれた。ある晩僕は内務大臣官邸に電話して、後藤がいるかいないかを聞....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
その振幅が、低下してゆく右の方向へ大きくなるのが当然じゃないか。さらにまた、もう一案引き出して、今度は右へ大きく一廻転してから、現在の位置で螺旋が詰ったものと仮....
読書の今昔」より 著者:寺田寅彦
リフィルムを売り出してもよくはないか。そうして小さな試写室を設けて客足をひくのも一案ではないかと思われるのである。近ごろ写真ばかりの本のはやるのはもうこの方向へ....
大脳手術」より 著者:海野十三
らぬ。それにはどうしたら一番よいであろうか。 いろいろ考えぬいた揚句、私は遂に一案を思付いた。それは甚だ突飛な解決法であった。しかし現在の私のような境涯にあっ....
竹の木戸」より 著者:国木田独歩
れることにしたら。そしてお徳の所有品は中の部屋の戸棚を整理けて入れたら」と細君が一案を出した。 「それじゃアそう致しましょう」とお徳は直ぐ賛成した。 「お徳には....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
お気に召さなければ、第二、第三と、幾つでも立案してごらんに入れますつもり。その第一案を申し上げてみますると――この第一案と申しますのは、第一等の立案というわけで....
猫の穴掘り」より 著者:寺田寅彦
生徒を収容し、その教授、助教授には最も現代的な模範的ボーイやガールを任命するのも一案である。 子供を教育するばかりが親の義務でなくて、子供に教育されることもま....
次郎物語」より 著者:下村湖人
うなふうだった。 みんなが、いっしょに声を立てて笑った。 「なるほど、そいつも一案だ。どうです、お祖母さん、恭一がああ言っていますが。」 俊亮が、そう言うと....
光は影を」より 著者:岸田国士
のに、涙ぐんでいるのが、京野等志には、せつなく、不憫に思われた。 「ふむ、それも一案だが、そんな生活に堪えられるかなあ、あなたが……」 「どんな生活だつて、今ま....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
案は、どうしてもという気持なら戸田氏との結婚」 こう語っている。 しかし、第一案と第二案以下とは質の本来違うもの。第一案がダメなら、というのが前提せられての....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
のを、審査しないということも、競技会の性質として工合が悪い。それで審査員の方では一案を考えて、これは我々は傍観態度で、この作の始末は幹部の方へ一任しよう。そうす....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
えた。 「別にすることはないだろう」 「いや、池上市長が十数年も捨ててある学制統一案を整理するだけでも充分仕事があります」 と言うておる。とにかく市庁の吏員は....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
から、軍事予算は通過しても戦備はできない。考え抜いた結果、何とかして生産力拡充の一案を得て具体的に政府に迫るべきだと考え、板垣関東軍参謀長と松岡満鉄総裁の了解を....
釜沢行」より 著者:木暮理太郎
国師奥仙丈二山の間の鞍部|三繋平に登り、荒川に沿うて御岳方面へ下ろうというのが第一案で、三繋平へ登ったならば、国師岳を踰えて金山沢を下り、更に釜沢に入り、甲武信....