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「一段落〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一段落の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
? お父さんは知らせた方が好《い》いとか云ってお出でだったけれど。」 その噂が一段落着いた時、叔母は耳掻きの手をやめると、思い出したようにこう云った。 「今、....
路上」より 著者:芥川竜之介
御話を伺っている内に、自分も気が違っているような気がして参りました。」 説明が一段落ついた所で、初子はことさら真面目な顔をしながら、ため息をつくようにこう云っ....
西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
ど》、ある仮定の上に立って云えば、君の説は正しいでしょう。」 本間さんの議論が一段落を告げると、老人は悠然とこう云った。 「そうしてその仮定と云うのは、今君が....
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
調べていた。机を向かい合わせた同僚にも格別異状などは見えなかったそうである。が、一段落ついたと見え、巻煙草《まきたばこ》を口へ啣《くわ》えたまま、マッチをすろう....
或る女」より 著者:有島武郎
葉は、人の上に立ちつけた重みを見せた。葉子はにこやかに黙ってうなずきながら、位を一段落として会釈するのをそう不快には思わぬくらいだった。二人《ふたり》の間の挨拶....
生きている腸」より 著者:海野十三
のであった。 かくて医学生吹矢隆二は、生ける腸《はらわた》チコの生育実験をまず一段落とし、いよいよこれより大論文をしたため、世界の医学者を卒倒せしめようと考え....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
に、申上げますことは、皆さん、御安心下さい。マニラ飛行聯隊の帝都空襲は、一と先ず一段落をつげました。敵機はだんだんと、帝都を後にして、引揚げてゆく模様であります....
三人の双生児」より 著者:海野十三
ところだ」 「ああ、双頭児ですって?」 妾は気が変になりそうだ。 「僕の研究は一段落ついた。で、この上は君の希望を聞いてみたいと思う。その双頭児をこれから大学....
金属人間」より 著者:海野十三
ようやくその家出人も、ついに探しあてられて、ぶじ家にもどり、蜂矢の仕事も、ここに一段落となった。そこでかれは、ふたたび怪金属事件の方へあたまをふりむけることにな....
歯車」より 著者:芥川竜之介
僕は砂利を敷いた門の中を眺め、「漱石山房」の芭蕉を思い出しながら、何か僕の一生も一段落ついたことを感じない訣には行かなかった。のみならずこの墓地の前へ十年目に僕....
「吶喊」原序」より 著者:井上紅梅
時は映画を用いて微生物の形状をうつし出し、それに拠って講義をするのであるが、時に一段落を告げ、時間がなおありあまる時には、風景画や時事の写真を挿込んで学生に見せ....
人体解剖を看るの記」より 著者:海野十三
たか、それとも尋常でなかったかが判定せられるのであろう。 ここで解剖がたしかに一段落したように思った。 医師は助手をよんだ。助手は紙と鉛筆とをもって、医師の....
暗号数字」より 著者:海野十三
と知れた。最近にいたって、彼はずっと自分の事務所にいるようである。某方面の仕事も一段落ついたので、それで休養かたがた当分某方面の仕事を休ませてもらうことに話がつ....
靄の彼方」より 著者:上村松園
すが、仕事がゆるしてくれません。しかし物は考えようで、制作すべきものが、きれいに一段落ついてこれでオシマイとなったら、何やら心淋しく、また制作が恋しくなるのかも....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
恐ろしい事アないが、それでも逃がして浦塩へ追い込めると士気に関係する。これで先ず一段落が着いた。詳報は解らんが、何でもよっぽど旨く行ったらしい……」とちょっと考....