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一流
「一流〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一流の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
出て来ておいて誠によかった。いまに見なさい木村という仁なりゃ、立派に成功して、第
一流の実業家に成り上がるにきまっている。これからはなんといっても信用と金だ。官界....
「星座」より 著者:有島武郎
いは貧乏籤《びんぼうくじ》をひいた。露ほどの覚えもないことをひがんで取って、奥様
一流の針のような皮肉で、いたたまれないほど責めさいなむのだった。これが嵩《こう》....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
当時の天文学上の成果を記した著述を研究し、また自分でも観測を行った結果として、彼
一流の系統(第一二図)を一つの仮説として構成した。この説を記述した著書は彼の死ん....
「映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
金というものを取る。なぜならば彼らには退職手当というものがないから。 なるほど
一流の監督俳優だけは立派に暮している。なぜならば彼らは自分の力によって取るだけの....
「古狢」より 著者:泉鏡花
の中を、里見、志賀の両氏が旅して、新潟の鍋茶屋などと併び称せらるる、この土地、第
一流の割烹で一酌し、場所をかえて、美人に接した。その美人たちが、河上の、うぐい亭....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
、人間は痩せていた。 ここに照る月、輝く日は、兀げた金銀の雲に乗った、土御門家
一流易道、と真赤に目立った看板の路地から糶出した、そればかり。 空を見るさえ覗....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
、鍋下だのと、符帳でものを食うような、そんなのも決して無い。 梅水は、以前築地
一流の本懐石、江戸前の料理人が庖丁を※る。 この梅水のお誓は、内の子、娘分であ....
「活動写真」より 著者:淡島寒月
所があって、今日のチャプリンとはまた異った味いがあった。チャプリンはさすがに米国
一流の思い切った演出法であるから、それが現代人の趣味に適ってあれだけの名声を博し....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
のがのそのそ歩いているか、かたつむりがむずむずはっているようなものです。それは第
一流の競走者の千九百万倍もはやく走ります。電気となるともっと早いのです。死ぬとい....
「火星の芝居」より 著者:石川啄木
無暗に大きいんだが、その中でも最も足が小くて最も胸が高くて、最も頭の大きい奴が第
一流の俳優になる。だから君、火星のアアビングや団十郎は、ニコライの会堂の円天蓋よ....
「映画と民族性」より 著者:伊丹万作
ない。 もちろん現在我々の映画はその表現において、技術において、残念ながら世界
一流の域には遠くおよばないものがある。我々は一日たりともそのおよばざるところを追....
「多神教」より 著者:泉鏡花
丁相従い床几を提げ出づ。神職。厳に床几に掛る。傍に仕丁|踞居て、棹尖に剣の輝ける
一流の旗を捧ぐ。――別に老いたる仕丁。一人。一連の御幣と、幣ゆいたる榊を捧げて従....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
九年五月二十九日である。享年五十一。 詩人カレッヂが評していうのに、「デビーは
一流の化学者にならなくとも、
一流の詩人になったであろう」と。旅行中に詩も作ったし....
「おばけずきのいわれ少々と処女作」より 著者:泉鏡花
生これを評して曰く、(お救い米)。 その後にようやく景気が立ちなおってからも、
一流の大家を除く外、ほとんど衣食に窮せざるものはない有様で、近江新報その他の地方....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
吉は血だらけになっていたのである。 築地|明石町に山の井|光起といって、府下第
一流の国手がある、年紀はまだ壮いけれども、医科大学の業を卒えると、直ぐ一年志願兵....