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一理
「一理〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一理の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
な玉を持って行けば、案外すぐに受け取るかも知れない。」
若者は相手の云う事も、
一理ありそうな気がし出した。実際いかに高貴な物でも、部落の若い女たちが、こう云う....
「三つの宝」より 著者:芥川竜之介
、あの長靴をはかなければ、思うようには逃げられない訣です。 王子 それもなるほど
一理窟だな。では物は相談だが、わたしにみんな売ってくれないか? そうすれば心配も....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
発生して来た新時代の指導精神に外ならない。戦闘指導精神が自由から統制に進んだと同
一理由である(二八頁)。 新しく統制に入るには、自由主義時代に行き過ぎた私益中....
「鬼仏洞事件」より 著者:海野十三
、真向から否定して来たのであった。 なるほど、そういえば、相手方のいうことも、
一理があった。 だが、一旦抗議を発した以上、このまま引込んでしまうことは許され....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
われるのだ」 「それはあまりに――」 といったが、考えてみると司令官の言葉にも
一理はある。といって、どうして捜索隊を出さずにいられるものか。川上機関大尉をめぐ....
「秋の筑波山」より 著者:大町桂月
宴ある夜なれば、内応にもまして都合よし。願はくは一臂の力をかされよといふ。これも
一理あり。今更ぐず/\言ひても仕方なしとて、一呼して城を抜きたり。その後、天庵は....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
二十四 「とうとうお前、旗本の遊女が惚れた男の血筋を、一人紅梅屋敷へ引込んだ、同
一理窟で、お若さんが、さ、さ、先刻取り上げられた剃刀でやっぱり、お前、とても身分....
「茶の本」より 著者:岡倉由三郎
少なくない。岩波書店主もまたあるいはその一人であられるかも知らぬ。それももとより
一理あって自分もそれに異論はない。しかしそれにはまたしかるべき時機がおのずからそ....
「妖怪学」より 著者:井上円了
のこれに達することあたわざるによると信ずるなり。その他、病気、癲狂、狐憑き等は同
一理によりて説明し、一我ここにありて他我ほかに出ずるときは、他人の我その不在をう....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
なるものなり。俗にいう「足の音に騙される」「風の音に騙される」等は、みなこれと同
一理なり。しかしてこの理また、コックリの説明を与うることを得るなり。今、これを試....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
れば気が利いてる」といったそうですが、こりゃ随分罪のない男でその言うところはまた
一理あります。
盗人にも三分の道理といいますけれどもこの男のは八分位の道理はあ....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
なるところあるも自然の理なり。また、インド古代の仏教と日本今日の仏教の異なるも同
一理なり。その教まずシナに入りて、その国の文明とともに発達し、日本に入りてまた日....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
とく、アルゼンチンは日本のごとく、チリは朝鮮もしくはシャムのごとしといいたるは、
一理なきにあらず。また、チリ人は自尊排他の風ありという。これけだし、従来その位置....
「三百年後」より 著者:小倉金之助
よいではないかと、皮肉な連中が、にやにや答えるかも知れない。 なるほど、それは
一理がある。けれども私にかかっては、それでも駄目なのだ。私は立派なものを批判する....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
戦計画はシュリーフェン案を歪曲したものとして甚だしく攻撃せられる。これはたしかに
一理がある。若しシュリーフェンが当時まで参謀総長であったならば、ドイツは第一次欧....