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一番底
「一番底〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一番底の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「少年」より 著者:芥川竜之介
住しよう。――保吉は予言者的精神に富んだ二三の友人を尊敬しながら、しかもなお心の
一番底には不相変《あいかわらず》ひとりこう思っている。
大森の海から帰った後、....
「地球を狙う者」より 著者:海野十三
れではいけないと思って、僕は改めて博士の鞄の中を入念に調べだした。 すると鞄の
一番底から、一冊の手帖が出てきた。その手帖は、表紙が破れていた。そしてその上に「....
「超人間X号」より 著者:海野十三
ところが、これでは返事がなかったのも道理《どうり》である。地下十六階は、もともと
一番底の階なので、倉庫があるだけで、そこで働いている機械人間の数もすくなかったが....
「ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
イル半の真円い島です。面積は、一万エーカー、島の厚さは、三百ヤードあります。島の
一番底は、滑らかな石の板になっていて、その上に、鉱物の層があり、そのまた上に、土....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
――○―― 触れるべき点に大体くまなくふれたであろうか。自分としては心持の
一番底に足をつけて歩いてまわった感じで、落付いた気分にある。誇張したところは殆ど....
「想像と装飾の美」より 著者:岸田劉生
るといいたいのである。しかしそれは嘘だ。日本画としてああいう風に彩描して行く事の
一番底に流れている要求は何か? 多少の様式化をしていながら、何故日本絵具ですっか....
「殺意(ストリップショウ)」より 著者:三好十郎
刻ぶって無理をする気は微塵もない ただズルズルと何も思わず ズルズルとドブドロの
一番底に沈んで行き 沈んだ自分を、自分でふみにじりたかっただけ。 (フッと我れ....
「とと屋禅譚」より 著者:岡本かの子
盤からは遠ざかって行った。 それは痩我慢とも捨て鉢とも思えるものだった。しかし
一番底の感情は、都会っ児の彼の臆病からだった。彼は斯ういう態度を取って居なければ....