» 一盛

「一盛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一盛の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
が買えなけりゃ塩で揉んで蓼だけ噛れ、と悪い虫めら。川柳にも、(地女を振りも返らぬ一盛。)そいつは金子を使ったでしょうが、こっちは素寒貧で志を女郎に立てて、投げら....
政談十二社」より 著者:泉鏡花
は徒然に茶店の婆さんに話しかける。 十二社あたりへ客の寄るのは、夏も極暑の節|一盛で、やがて初冬にもなれば、上の社の森の中で狐が鳴こうという場所柄の、さびれさ....
みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
の糸である。 みな立つ湯気につつまれて、布子も浴衣の色に見えた。 人の出入り一盛り。仕出しの提灯二つ三つ。紅いは、おでん、白いは、蕎麦。横路地を衝と出て、や....
死者の書」より 著者:折口信夫
も、立ち替り咲き替って、栽え木、草花が、何処まで盛り続けるかと思われる。だが其も一盛りで、坪はひそまり返ったような時が来る。池には葦が伸び、蒲が秀き、藺が抽んで....
加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
林の中へ埋葬し神に祀って壺神様と云った。御神体は活ける剣である。 その後部落は一盛一衰、幾多変遷はあったものの、今に及んで絶えることなく、不思議な国家として存....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
出来る。吹き矢と並んで煮込みおでん、その前に大福餅、稲荷鮓、などとごった返して、一盛りその景気は大したものでありました。 といって別にこれといって落ち附いて、....
高台寺」より 著者:宮本百合子
おびただ》しい群集に混ってそこを出、買物してから花見小路へ来かかると、夜の通りに一盛りすんだ後の静けさが満ちていた。大きな張りぬきの桜の樹が道に飾りつけてあり、....
われらの家」より 著者:宮本百合子
、石の段々が、下の長屋までついて居る。丁度学校が仕舞う頃に成ると、夕飯まで、もう一盛り騒ごうとする子供等が、十五人近くも、その石段の頂上、――彼女の庭のつい横手....