一落[語句情報] » 一落

「一落〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一落の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
高野聖」より 著者:泉鏡花
すくとあるのが、一ツ一ツ嘴《くちばし》を向け、頭《かしら》を擡《もた》げて、この一落《いちらく》の別天地、親仁《おやじ》を下手《しもて》に控え、馬に面して彳《た....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
ち》のいい奴でないには極《きま》っている。退却が安全だろう、あまり深入りをして万一落ちでもしたらなおさら恥辱だ。と思っていると左向《ひだりむけ》をした烏が阿呆《....
妖僧記」より 著者:泉鏡花
るに因れり。 ここに摩利支天を安置し、これに冊く山伏の住える寺院を中心とせる、一落の山廓あり。戸数は三十有余にて、住民|殆ど四五十なるが、いずれも俗塵を厭いて....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
なき光景は、祭礼の夜に地震して、土の下に埋れた町の、壁の肉も、柱の血も、そのまま一落の白髑髏と化し果てたる趣あり。 絶壁の躑躅と見たは、崩れた壁に、ずたずたの....
十年の思い出」より 著者:宮本百合子
上」「白霧」「苔」と順々に発表してきましたが、此の秋『改造』へ載せるので、それも一落着きになるつもりです。これはまるで、五年間の家庭生活に、はたきを掛けたり、拭....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ちゃんが卒業祝に、と云ったりしていたのに、計らずものことですね。 マア、ことが一落着したらすこし息を入れていらっしゃればようございます。Tさん、妙テケレンなプ....