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一転
「一転〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
一転の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
めを受けるなどということがないのはなによりも結構です。」
今度は馬琴が、話頭を
一転した。
十二
「それはないが――御老人の書かれるものも、そうい....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
惑らしい顔をした牧野は、やっともう一度|膃肭獣《おっとせい》の話へ、危険な話題を
一転させた。が、その結果は必ずしも、彼が希望していたような、都合《つごう》の好《....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
声に笑った後、ちょっと真面目《まじめ》になったと思うと、無造作に話頭《わとう》を
一転した。
「じゃそろそろ出かけようか? 車ももうあすこに待たせてあるんだ。」
....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
二人の間の話題は、しばらく西太后《せいたいこう》で持ち切っていたが、やがてそれが
一転して日清《にっしん》戦争当時の追憶になると、木村少佐は何を思ったか急に立ち上....
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
。とにかく一風変《いっぷうかわ》った人には違いないさ。」と、巧《たくみ》に話頭を
一転させてしまった。が、毛利先生のそう云う方面に関してなら、何も丹波先生を待たな....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
加減を披瀝《ひれき》するために、この朴直な肥後侍《ひござむらい》は、無理に話頭を
一転すると、たちまち内蔵助の忠義に対する、盛な歎賞の辞をならべはじめた。
「過日....
「捨児」より 著者:芥川竜之介
いたのでしょう。実際私の母に対する情《じょう》も、子でない事を知った後《のち》、
一転化を来したのは事実です。」
「と云うのはどう云う意味ですか。」
私はじっと....
「土俗玩具の話」より 著者:淡島寒月
るポンポコ槍の尖端に附いている瓢には、元来穀物の種子が貯えられたのである。これが
一転して玩具化したのである。 二 かく稽えて見ると、後世全く無意....
「端午節」より 著者:井上紅梅
僚が度を越えて教員を疎外したという話を聴き及んでいささか感ずるところあり、その後
一転して自分もちょうど金に困り、そうしてほかの官僚は教員を兼任していないという事....
「瘤」より 著者:犬田卯
、会長である瘤以下の役員の給料源でしかないというのであった。ところが、ここで話は
一転して、最後に、こういう内情にある村そのものを、とにかく、ぼろ話があるのだが、....
「おばけずきのいわれ少々と処女作」より 著者:泉鏡花
、というのであった。これもまた信じている先生の言葉であったから、心機立ちどころに
一転することが出来た。今日といえども想うて当時の事に到るごとに、心|自ら寒からざ....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
内田君も今来て君の心持は多分そうであろうと話した」と、坪内博士が一と言いうと直ぐ
一転して「そんな事も考えたが実は猶だ決定したのではない」と打消し、そこそこに博士....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
に滞留して革命にも遭逢し、労農政府の明暗両方面をも目睹したなら、その露国観は必ず
一転回して刮目すべきものがあったであろう。舞台の正面を切る役者になるならぬは問題....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
、帆は夏三伏のような暑気の風をはらむ。日落ちて暑さの猛威もようやくおとろえ、風は
一転して夕暮れの涼をともなう。月のもと船は南に進み、雲の果てこそが呂宋である。)....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
うち大正十四年、普選が成立した。この普選の実施は労働運動を政治運動に発展せしめる
一転機をなしたもので、日本労働総同盟は政治運動への方向転換の宣言を行い、私の属す....