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「一隻眼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

一隻眼の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
野狐」より 著者:田中英光
果、ナンノ為ニ野狐ニ堕ツ。不昧因果、ナンノ為ニ野狐ヲ脱スル。モシ、者裏ニ向ッテ、一隻眼ヲ著得セバ、スナワチ、前百丈(野狐ノコト)風流五百生ヲカチ得タルヲ知リ得ン....
高浜虚子著『鶏頭』序」より 著者:夏目漱石
に触れるとも、人生の根元に徹するとも評して居る。成程《なるほど》吾々凡人より高く一隻眼《いっせきがん》を具して居ないとあんな御手際《おてぎわ》は覚束《おぼつか》....
三面一体の生活へ」より 著者:与謝野晶子
でした。小松原氏平田氏という風な老人の官僚たちに、戦争以来の急激な推移を看破する一隻眼があり、それを受容する敏捷な神経があり、それに対して、日本人の生活の照準を....
階級闘争の彼方へ」より 著者:与謝野晶子
、また近来の官憲の中の少壮分子は不徹底ながらも民主思想を理解し、世界の労働問題に一隻眼を開いている所から、資本家の極端な利己心に憤慨し、労働者の境遇に同情すると....
江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
ブセンをやりはしない。作の力、生命を掴むばかりでなく、技巧と内容との微妙な関係に一隻眼を有するものが、始めてほんとうの批評家になれるのだ。江口の批評家としての強....
家庭料理の話」より 著者:北大路魯山人
飾に終始した、なんでもないものである。 仔細に観察するならば、別にその老女中に一隻眼があっての仕事ではなく、もとより、その料理が真実の賞賛に価するというもので....