七曲り[語句情報] » 七曲り

「七曲り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

七曲りの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
草枕」より 著者:夏目漱石
なるそうです」 「そうすると、七曲《ななまが》りはもう少し左りになりますね」 「七曲りは、向うへ、ずっと外《そ》れます。あの山のまた一つ先きの山ですよ」 「なる....
自叙伝」より 著者:大杉栄
げさにこう言って、奥へ導いて行った。 お祖父さんは楠井力松と言った。和歌山の湊七曲りというところにあった、かなり大きな造り酒屋だったそうだ。子供の時から腕力人....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
「おっそろしい目に逢ったよ」 「何がどうしたの」 「昨日の夕方はお前、笹子峠の七曲りで狼に出逢《でっくわ》して、命からがらで逃げて来たんだ」 「そうかね、お前....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
いずれにかと、雑談に耽《ふけ》りながら左右に眼を配りつつ進んで行ったが、笹子峠の七曲りというのへ来た時分に、 「あれあれ、あの谷川で水を飲んでいる者があるぞ」 ....
」より 著者:森鴎外
あ埒が明かねえんだ。あの吉田さんが寄宿舎にいた時から出来ていた女で、こないだまで七曲りの店を借りて入れてあったのだ。最初は月々|極まって為送りをしていたところが....
キド効果」より 著者:海野十三
に大変手間どってしまった。 さて此の一団の乗った列車は、白樺の美林をめぐる二十七曲りをどうやら切り抜けた末、 「ぽーッ」 と警笛一声、例の長さ三十町もあると....
凍雲」より 著者:矢田津世子
った。文明というものは、金のかかるものだと、こぼしあった。 この往還の途中に、七曲りというところがある。年を経た松の巨木が目じるしになっていて、この辺は、徒歩....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
、白い水蒸気をあげている。 「急げ、急げ」 今しも、笠取の盆地から、禅定寺峠の七曲りを、ヒタヒタと登ってゆく武士の一群れがあった。 昨日の嵐にふるい落とされ....
母の手毬歌」より 著者:柳田国男
の口から耳へ、切れ間もなく語りつがれているが、村々の子供には玉というもの、それに七曲りの穴を通したものなどということは考えにくいので、信州の南のほうではこれを法....