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万有
「万有〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
万有の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鯉魚」より 著者:岡本かの子
対しても鯉魚鯉魚と答えていると、不思議にもその調法さから、いつの間にか鯉魚という
万有の片割れにも天地の全理が籠っているのに気が付いて、脱然《だつぜん》、昭青年の....
「ある宇宙塵の秘密」より 著者:海野十三
が赤鬼号の空間停止の謎がついに解けた」と博士は放送機の前でいう。「それは赤鬼号が
万有引力との中点にとびこんでしまったからである。赤鬼号がそのいちじるしき質量を変....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
苦しい。 白昼凝って、尽く太陽の黄なるを包む、混沌たる雲の凝固とならんず光景。
万有あわや死せんとす、と忌わしき使者の早打、しっきりなく走るは鴉で。黒き礫のごと....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
も最も先頭に進んでいたのは多分エジプトの僧侶たちであったらしく、彼らがギリシアの
万有学者たちに自分たちの知識の大部分を教えたというのは疑いもないことである。そう....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
している時代に生まれた。その時代の汎神論的象徴主義に促されて、人は特殊の物の中に
万有の反映を見るようになった。詩人陸羽は、茶の湯に
万有を支配しているものと同一の....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
に於て……。ねえ君、林檎《りんご》も落ちるよ、星も落ちる、猿も木から落ちる」 「
万有引力が正常普通に作用するかぎり、それはその通りです。猫の子が宙を飛び、鞄が空....
「宇宙の迷子」より 著者:海野十三
けになる。これでは困るから、人工重力装置を働かせて、この艇内の尾部の方に向けて、
万有引力と同じくらいの人工重力が物をひっぱるようにする。この人工重力装置が働いて....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
中から、大きな目をむく。 「へんだなあ。まるで飛行機で急上昇飛行を始めると、G(
万有引力のこと)が下向きにかかるが、あれと同じようだな」 「そうですなあ。あれと....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
その洋館の一室で、足を天井につけ、身は宙ぶらりんに垂下っていました。ニュートンの
万有引力の法則を無視したような芸当ですから私は驚きました。これは様子がおかしいと....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
も棄てよというのではないから、その点は取り違いをせぬように……。陰陽の結びは宇宙
万有の切っても切れぬ貴い御法則、いかに高い神々とてもこの約束からは免れない。ただ....
「妖怪学」より 著者:井上円了
る。 第三時代は学術の時代にして、妖怪の原因を重我説に帰せず、鬼神説に帰せず、
万有の理法、普通の規則に基づきて説明を与うるものなり。すなわち、物理学、化学、天....
「涸沢の岩小屋のある夜のこと」より 著者:大島亮吉
きながら強く瞬間的にきらめいて、なにかひとつの啓示を与えたかのように流れ消えた。
万有の生起壊滅の理。突然そのときひとりの友の声が沈黙の重みをうちこわして、おおら....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
ものだから、なお続けて聞いていた。 「まア新しい大本教ですな。彼は加持祈祷の力で
万有を動かすことを自信しているそうです。彼が祈ると電車でも汽車でも、ハタと止まる....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
の小農を離村せしむる、つまり小農切り捨てをいっております。このうえに農村から六百
万有余の失業者が出たら、いったいどうなるのでありましょうか。来年のことをいうとオ....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
す。大とは物質の母性的要素というほどの意味です。そしてこのものは取りも直さず天地
万有の生命の組織者であり、いちいち智的な働きを持つものとしております。故に五大は....