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万機
「万機〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
万機の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
に開港を差し許され、皇国と各国との和親はその時に始まっている、このたび王政一新、
万機朝廷より仰せいだされるについては、各国との交際も直ちに朝廷においてお取り扱い....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
、みごと家を斉えんものと思えるは、一日にあらざりき。されど川島家に来たり嫁ぎて、
万機一に摂政太后の手にありて、身はその位ありてその権なき太子妃の位置にあるを見る....
「平和への荷役」より 著者:宮本百合子
閥政治から、ひきつづく官僚の横暴、男尊女卑の現実などで一つ一つと破産させられた。
万機公論に決すべし、という五ヵ条の誓文は、自由党という政党を弾圧し、言論取しまり....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
ゆずる。) 吾々現代人の常識は又最も大事な重大な概念だということになっている。
万機公論に決すべしというテーゼは今日の常識的な社会意識乃至政治意識にとっては絶対....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
あるのです。天下の選良を集めたという国家の議会に立つ台閣の宰相でさえ、時としては
万機公論の間《かん》を頬かむりをして押し通さねばならないことがあるくらいですから....
「血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
おさらのことでござる。乱暴狼藉はおやめなされ! それ関白と申す者は、百官を總べ、
万機を行ない、天下を関り白する者、太政大臣の上に坐し、一ノ上とも、一ノ人とも、一....
「一世お鯉」より 著者:長谷川時雨
わけ花柳界の気組《きぐみ》は華々しかった。世はよし、時は桜の春三月なり、聖天子|
万機《ばんき》の朝政を臠《みそなわ》すによしとて、都とさだめたもうて三十年、国威....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
ど進駐してくればいい。ATOMIC BOMB と大きく書いたプラカードを持って十
万機も飛んできたら、あのひとたちも恐れいってやめてしまうにちがいない。あたしは空....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
て貢物を朝廷に送るに干渉すべき道理はないはずであるが、彼はなおかつて藤原基経が、
万機巨細皆太政大臣に関白して、しかして後に奏下せよとの詔を受けて、天皇と臣民との....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
ない王者の魂を以て、独りなされた抒情は、既に新古今調というべきものでない。それは
万機を抜けて孤高の調であったということを申したかったのである。その一例が前にかか....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
直覚力の鋭いお方と申上げていいか、ただただ驚嘆の外はありません。 太子さまは、
万機を摂政せらるるお忙しき中に、経を講ぜられ、また、その註釈を作られましたが、そ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
朝廷方は期している。――これからは、頼朝や北条幕府のごときものは絶対につくらず、
万機、天皇の直裁とし、遠い延喜、天暦の制に復古する以上、もっと積極的に、後世の新....