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三の糸
「三の糸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
三の糸の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
襲ねて、幽かに紅の入った黒地友染の下襲ね、折からの雨に涼しく見える、柳の腰を、十
三の糸で結んだかと黒繻子の丸帯に金泥でするすると引いた琴の絃、添えた模様の琴柱の....
「銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
ぶりで何か弾けよ」 「ええ」といって三味線を取った。「あら厭だ糸が切れたわ」 「
三の糸だろう、薄情の証拠だ」 「お気の毒さま、一の糸よ」 「それじゃあいよいよ嬶....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
《もみ》に火のついたような女たちのさんざめき、お引けまでに一稼ぎと自暴《やけ》に
三の糸を引っかいて通る新内の流し、そのなかを三人は左右大小の青楼へ気を配りながら....
「深川の唄」より 著者:永井荷風
の男は懐中《ふところ》に入れた樫《かし》のばちを取り出し、ちょっと調子をしらべる
三の糸から直ぐチントンシャンと弾き出して、低い呂《リョ》の声を咽喉《のど》へと呑....