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三人三様
「三人三様〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
三人三様の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ころと駆け帰ってまいりましたものでしたから、意気に、ガラガラ、まめまめしいのと、
三人三様の涼しい影を大川土手にひきながら、主従足をそろえて目と鼻の先の蔵前渡しを....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
らなくてもいいわけサ。この辺に、三対一の比率が出ていると思う」 「成程ねエ――」
三人三様の議論が丁度一巡したところへ、後の扉がコツコツと鳴って、三等水兵の、真紅....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
来《きた》る笛にのみ耳を傾けようとしているものの如くであります。 こうなると、
三人三様に沈黙せざるを得ませんでした。向う岸の人は、前の如く一曲に聞き惚れて沈黙....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
をあけて見たら、何が出て来たとお思いになりますか。もう不用になった黒い羽織の紐!
三人三様の声で「マア」「アラ」「ヘエ」と申す始末でしたが、その紐はずっと私の枕元....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
の様也。三重吉は大変ほめていました。寅彦も面白いといいました。そこへ東洋城が来て
三人三様の解釈をして議論をしていました。小生はよくその議論をきかなかった。小生の....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
、江戸表から」 「いいえ、まだ戻っておりません。けれどあなたがたは?」とお吉が、
三人三様の風態をながめて、何者かしらと疑っていると、それには答えないで、 「何か....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ただもう気だてのよい――帝にいわせれば、毒にも薬にもならぬ麗人である。いわば女の
三人三様を幕府が選んでよこしたようなものだった。猜疑すれば、色糸の色も芯もちがう....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
廻って虫しか食べられず、啄木鳥は伊達な衣裳を着ていても常に木を叩いて苦労をする。
三人三様の幸福もすべて前生の報いだというのである。土地によっては啄木鳥は見られず....