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「三勝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

三勝の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夫婦善哉」より 著者:織田作之助
しというものないならば、半兵衛《はんべえ》様もお通に免《めん》じ、子までなしたる三勝《さんかつ》どのを、疾《と》くにも呼び入れさしゃんしたら、半七さんの身持も直....
行人」より 著者:夏目漱石
ェスカだけ覚えているのか。その訳を知ってるか」 自分は仕方がないから「やっぱり三勝半七《さんかつはんしち》見たようなものでしょう」と答えた。兄は意外な返事にち....
創作家の態度」より 著者:夏目漱石
の話であって、すでに明らめられたる客観的関係を味うのとは方向が違うのであります。三勝半七酒屋《さんかつはんしちさかや》の段《だん》というものを知らないから、始め....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
もスラスラ行きけるよし。 ◯その前に木々高太郎氏来宅。久振りに将棋を囲む事四回、三勝一負。 この友は益々公私共に溌溂活躍中。 一月十日 ◯新聞に、マ司令部の....
生ける人形」より 著者:寺田寅彦
は文楽通の読者にとってやはりそれだけの興味があるかもしれない。 入場したときは三勝半七酒屋の段が進行していた。 人形そのものの形態は、すでにたびたび実物を展....
大阪を歩く」より 著者:直木三十五
いいであろうが、この名は、俗称で、本当の名は、別にあるのである。 千日前には、三勝半七の墓がある。然し、誰も、何処にあるのか知らないであろうし、そして、三勝と....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ご》をとって納まった気分というものは、旅から旅の稼ぎ人ではなく、半七を連れ出した三勝姐《さんかつねえ》さんといったような気取り。万事自分が引廻し気取りです。 ....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
ていたのが珍しく出勤したが、もう両足とも切っていたので、痛みを忍びながら寝たまま三勝半七の三勝が病中の所だとして、左団次の半七を相手に一幕だけ顔を見せた。その後....
東京文壇に与う」より 著者:織田作之助
たのは、間ちがいだったと、私は東京の心理主義文化に歪められた自分の青春を抱いて、三勝半七のお園のように、「お気に入らぬと知りながら、未練な私が輪廻ゆゑ、そひ臥し....
好きな髷のことなど」より 著者:上村松園
髷を鴛鴦の睦まじさに見立てたわけなのでしょう。芝居では椀久の嫁さんが結っており、三勝半七のお園の髪も確か鴛鴦だったと思います。 昔のおしどりがそのままでは今様....
馬琴の小説とその当時の実社会」より 著者:幸田露伴
であれ、直接に当時の実社会を描き写して居るものが沢山ありますが、馬琴においては、三勝・半七を描きましてもお染・久松を描きましても、それをかなり隔たった時にして書....
三国志」より 著者:吉川英治
げ上ったという。その醜態を時人みな「見苦しかりける有様なり」とわらった。 三戦三勝の意気たかく、やがて玄徳以下、樊城へ入った。県令の劉泌は出迎えた。 玄徳は....
捕物小説のむずかしさ」より 著者:野村胡堂
《やゆ》することに興味を持っていたらしい。 封建的な義理や人情、寺子屋的な或は三勝半七的な道徳も、私の嫌いなものの一つであった。戦争前から戦争へかけて、極端に....