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三十路
「三十路〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
三十路の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旅愁」より 著者:横光利一
ニアの娘が小声で唄を歌っているのも恐らく何か歓びがあるからにちがいない。
「われ
三十路半ばにして道に踏み迷う。」
久慈はときどきダンテの悩んだそんな言葉も口に....
「雪霊記事」より 著者:泉鏡花
て、筒袖を着た人を、しかし、その二人はかえって、お米さんを秘密の霞に包みました。
三十路を越えても、窶れても、今もその美しさ。片田舎の虎杖になぞ世にある人とは思わ....
「知々夫紀行」より 著者:幸田露伴
う文字見えたり。ここの別当橋立寺と予て聞けるはこれにやと思いつつ音ない驚かせば、
三十路あまりの女の髪は銀杏返しというに結び、指には洋銀の戒指して、手頸には風邪ひ....
「三国志」より 著者:吉川英治
美人のおもかげは、むしろ年上の糜夫人のほうに偲ばれる。 それも道理で、もう女の
三十路をこえているが、青年玄徳に、はじめて恋ごころを知らしめた女性なのである。 ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
かろ」 すると、廊の外から、ことばの途切れを機に入ってきた静かな人がある。まだ
三十路がらみのきれいな尼御前であった。清子の横へ、手をつかえると。 「北の方さま....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
唇をふさぐすべもあるのにと思われたが、こんなときの廉子には帝もお手が出なかった。
三十路の豊艶な花はまだ露も香も十分にたたえているが、それにもかかわらず棘がある。....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
」と、品よく苦笑して、見て見ぬふりでいるらしい。 いかんせん、彼女の容色もはや
三十路のなかばである。自信はない。けれどそれは決して帝という男を肌から離しきった....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
がいの一子、 不知哉丸 は、ことし十五となっており、その生母の藤夜叉も、はや
三十路をすこし出て、いまでは“越前ノ前”とよばれ、まったく、武家家庭の型に拘束さ....