三文文士[語句情報] »
三文文士
「三文文士〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
三文文士の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
という訓戒を文字通りに固く守って、托鉢坊主になったり、謡曲の師匠になったり又は
三文文士になったりして文字通りに路頭に迷いそうなので、親仁も呆れて、感心な奴だと....
「シナーニ書店のベンチ」より 著者:宮本百合子
。自分で見ないうちは知らない。彼女がどんな彼女であるか。チェホフは人間の見えない
三文文士ではなかった。 私を忘れないでお呉れ、もっと度々私に手紙をおくれ。私の....
「愛」より 著者:宮本百合子
う字が近代の偽善と自己欺瞞のシムボルのようになったのはいつの時代からでしょうか。
三文文士がこの字で幼稚な読者をごまかし、説教壇からこの字を叫んで戦争を煽動し、最....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
)を感受するのが収穫であるというだけでおさまるには、私は少し人間ぽいのよ。そんな
三文文士根性に止まれない健全な人間としての憤りがあるわけです。しかし咲として泰子....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
汚れてる、汚れてるんだ。時代自身も、思潮も、学説も、指導者も、権威者も、学者も、
三文文士も、へぼ思想家も、それから六十年来テュイルリー宮殿の烏《からす》の群れを....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
報道だけをムネとして、記者の感情や批判をミジンも出さないようにすれば、私のような
三文文士にケチをつけられる筈はないのである。 二三カ月前、読売新聞だけがこの恋....
「露の答」より 著者:坂口安吾
やらせてみよう、そういうことになって、先生のお宅へ招ぜられて、貴君は目下不遇なる
三文文士だけれども筆力非凡将来の大器であるから作中の人物としては加茂五郎兵衛が不....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
ほどの素養があったとしても、要するに先生のファンだということであろう。私のような
三文文士でも宴席で先生のファンですというような芸者に会うことは稀れではない。肌身....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
役をかって、膝のさけたズボンをはいて関門トンネルをくぐった。 私のような無名の
三文文士が戦時中の石炭増産週間の一役をかうとはおよそ柄にない話であるが、大井広介....