三股[語句情報] »
三股
「三股〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
三股の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「坊っちゃん」より 著者:夏目漱石
がいい。どうするか見ろと、寝巻のまま宿直部屋を飛び出して、楷子段《はしごだん》を
三股半《みまたはん》に二階まで躍《おど》り上がった。すると不思議な事に、今まで頭....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
が作る菜は多く苦い。彼が水瓜は九月彼岸前にならなければ食われない。彼が大根は二股
三股はまだしも、正月の注連飾の様に螺旋状にひねくれ絡み合うたのや、章魚の様な不思....
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
る。ままよ、でたらめでいいからやってやれ。」 面白半分に、出羽はそう決心した。
三股追分《みつまたおいわけ》 で、この千浪に対しても、すっかり大次郎になり澄ま....
「一太と母」より 著者:宮本百合子
らす落葉の音が木の幹の間をどこまでも聞えて行った。一太は少し気味悪い。一太は竹の
三股を担いで栗の木の下へ行った。なるほど栗がなっている。一太は一番低そうな枝を目....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
の針掘りに出たらばよ、猟師どもの風説を聞かっしゃれ。志す人があって、この川ぞいの
三股へ、石地蔵が建つというわいの。」 それを聞いて、フト振向いた少年の顔を、ぎ....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
たものとを掛けて、飯食を供し、旛《はた》の上方には、加治木玄白斎が、自分の血で、
三股金剛杵を描き、その杵の中に、一宇頂輪の真言を書いた。玄白、自らの生命を賭した....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
踏み、町はずれまで送りし人々の影を見かえり勝ちに明神の森まで来りしが、この曲りの
三股原に至り、またつとめて勇気を振い起し大願成就なさしめたまえと明神の祠を遙拝し....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
に横《よこた》はる永代橋《えいたいばし》には人通《ひとどおり》賑《にぎや》かに、
三股《みつまた》の岸近くには(第四図)白魚船《しらうおぶね》四《よ》ツ手《で》網....
「せいばい」より 著者:服部之総
するもので、「獄門《ごくもん》」とよばれるのがそれであった。多くの藩では竹三本を
三股にむすんで、その股に首をはさんだものだが、会津藩では五寸角ほどの材木を高さ六....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
三尖杖を持ちて登場。
合唱の群
いかなる荒波をも鎮むる、ネプツウヌスの
三股の杖を鍛ひしはわれ等なり。
雷の神濃き雲を舒ぶるとき、
その恐ろしきはためき....