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「三角巾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

三角巾の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
ると、ベッドに移されているのは、中隊の黒岩である。ズボンを取って脚にくゝりつけた三角巾が、赤黒くこわばっていた。彼等は、隊長の功名心や、ほかの部隊との競争心から....
一坪館」より 著者:海野十三
いるのは一六、七歳の少年で風よけ眼鏡をつけている。頬ぺたはまっ黒。少年の右腕は、三角巾でぐるぐるしばり、上に血がにじんでいる。 「矢口家のおかみさん。交番もこの....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
いるように見えるらしかった。 もんぺをはいて防空鞄をさげ、防空頭巾やゲートルや三角巾や乾飯をその中へつめて毎日持ち歩いた。未だ国土来襲は殆どなく、夏の間は、近....
氷河」より 著者:黒島伝治
がおかしいんだ! 気狂い!」 やかましく騒ぐ音が廊下にして、もう血のしみ通った三角巾で思い/\にやられた箇所を不細工に引っくゝった者が這入ってきた。どの顔も蒼....
長崎の鐘」より 著者:永井隆
大丈夫よ、大丈夫よ」と励ましながら手際よく沃丁《ヨーチン》を塗り、ガーゼを当て、三角巾を巻いてゆく。私は梅津君の脈をしらべ、次々と手当ての指図をする。「先生、助....
ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
のふもとから妹が見舞いに来た。大きな背負い袋を背負ったまま枕もとへ来て、私の頭の三角巾をみると、ぼろぼろ泣き出した。妹の主人はビルマで死んだのであった。 「まあ....