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「三輪車〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

三輪車の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
蠅男」より 著者:海野十三
ある。帆村は躍りあがってそこへ飛んでいった。 それはオートバイと思いの外、自動三輪車であった。それは大阪方面の或る味噌屋の配達用三輪車であって、車の上には小さ....
一太と母」より 著者:宮本百合子
た。そこでは、桜の葉が散っている門内の小砂利の上でお附の女中を対手に水兵服の児が三輪車を乗り廻していた。 一太は早く大きくなって、玉子も独りで売りに出たいと思....
藤棚の陰から」より 著者:寺田寅彦
十 神保町交差点で珍しい乗り物を見た。一種の三輪自転車であるが、普通の三輪車と反対に二輪が前方にあってその上に椅子形の座席が乗っかっている。その後方に....
一坪館」より 著者:海野十三
だしたと思ったら、それがだんだん近づいてこの交番の焼跡の前に停った。それはオート三輪車というもので、前にオートバイがあり、うしろが荷物をのせる箱車になっているあ....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
工場地帯 房枝は、ひとりになって、路傍に立っていた。通りがかりのおかみさんや、三輪車にのった男や、それから、近所のいたずらざかりの子供たちが、房枝を、じろじろ....
百姓弥之助の話」より 著者:中里介山
としては丁度手頃のものであると云うところから早速これを買い入れたのであるが、前の三輪車からくらべるとこれでも殿様で、ただ形が小さいだけで万事本式の自動車とかわる....
窃む女」より 著者:黒島伝治
でない。子供のほしがるものは親として出来るだけ与えたい。お菓子、おもちゃ、帽子、三輪車――この頃は田舎でも三輪車が流行っている。女の子供は、少し大きくなると着物....
秦の憂愁」より 著者:豊島与志雄
内者に聞くつもりだったが、案内者はひどく鄭重な無言な態度だったし、ホテルの前には三輪車が待たしてあった。すべては逢ってからだと星野は考えた。 よく気が廻る星野....
秦の出発」より 著者:豊島与志雄
頭は彼女の自慢でもあった。 大西路の秦の住居は、アルカヂアからさほど遠くない。三輪車で行けば間もなくだ。 客間は至って簡素なもので、目を惹く華美なものを殊更....