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三重
「三重〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
三重の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「羅生門の後に」より 著者:芥川竜之介
そうして又同時に、褒めて貰《もら》った始めである。
爾来《じらい》程なく、鈴木
三重吉氏の推薦によって、「芋粥《いもがゆ》」を「新小説」に発表したが、「新思潮」....
「早春」より 著者:芥川竜之介
る南洋の大蛇《だいじゃ》の前に立った。この爬虫類の標本室はちょうど去年の夏以来、
三重子《みえこ》と出合う場所に定《さだ》められている。これは何も彼等の好みの病的....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
蔵の方へ眼を移すと、それでもちょいと眉をひそめて、「つまり君が目的を達するにゃ、
三重の難関がある訣だね。第一に君はお島婆さんの手から、安全にだね、安全にお敏さん....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
間になっていたのだ。遠い山のほうからその汽笛の音はかすかに反響になって、二重にも
三重にも聞こえて来た。 もう自然はもとの自然だった。いつのまにか元どおりな崩壊....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
は非常に楽になる。 二月五日 ◯空襲ハ昨四日、九十機ヲ以テ神戸ニ、十五機ヲ以テ
三重県ニ行ナイシト。埠頭ヲ狙イ、南西部市街等ニ火災起リシ由ナリ。 二月十日 ◯....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
守に仕うる、武士の一人でございます。 夫人 何しに見えた。 図書 百年以来、二重
三重までは格別、当お天守五重までは、生あるものの参った例はありませぬ。今宵、大殿....
「貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
して、千道百綱を虹のように。飾の鳥には、雉子、山鶏、秋草、もみじを切出したのを、
三重、七重に――たなびかせた、その真中に、丸太|薪を堆く烈々と燻べ、大釜に湯を沸....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
いて、最も速度が出るような仕掛になっている。 艇内は気密室になっている。しかも
三重の気密室である。室内は、どんなに高度をあげても、気温や温度が大体高度三四千メ....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
紙包になっていた。なんのために、そう厳重にしてあるのだろうかと怪しみながら、二重
三重の包紙をやぶって、やっと待ちに待った品物が、杉田二等水兵の眼の前に出てきた。....
「売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
留か、火事のように湧立ち揉合う群集の黒山。中野行を待つ右側も、品川の左側も、二重
三重に人垣を造って、線路の上まで押覆さる。 すぐに電車が来た処で、どうせ一度で....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
京の本場から、誰も来て怯かされた。某も参って拉がれた。あれで一眼でも有ろうなら、
三重県に居る代物ではない。今度名古屋へ来た連中もそうじゃ、贋物ではなかろうから、....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
ヶ原と思うのに、頸には、狼の牙やら、狐の目やら、鼬の足やら、つなぎ合せた長数珠に
三重に捲きながらの指図でござった。 ……不思議というは、青い腰も血の胸も、死骸....
「妖怪学」より 著者:井上円了
ものは、習慣性の規則に従ってますます回転せんとするの勢いあり。別して、衆人の力再
三重ねてこれに加わることあるときは、数回小回転の後、著しき大回転を見るに至るべし....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
るものは、習慣性の規則に従って永く回転せんとするの勢いを生ず。別して衆人の力、再
三重ねてこれに加わることあるときは、数回小回転ののち著しき大回転を見るに至るべし....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
には、使ったあとのからふごの数で計算するわけだ。これに目をつけた私はふごを二重、
三重にかさねる手を発明した。つまり百ふごのうち三十ばかりはからっぽなのである。も....