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三頭
「三頭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
三頭の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
れしそうに、ほほえんでいるのである。
七
次郎は、二人の侍と
三頭の犬とを相手にして、血にまみれた太刀《たち》をふるいながら、小路《こうじ》を....
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
牛に引かるる勢いに駆られて溝へはまった。水を全身に浴みてしまった。若い者共も二頭
三頭と次々引出して来る。 人畜を挙げて避難する場合に臨んでも、なお濡るるを恐れ....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
二つ以上の対象について選択をなす場合を智と名づけたに過ぎないのだ。人の心的活動は
三頭政治の支配を受けているのではない。もっと純一な統合的な力によって総轄されてい....
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
れを、酷いとも、いとしいとも、不便なとも思わず。――一ツでも繋げる生命を、二羽も
三頭も、飽くまでめさる。また食おうとさしゃる。 誰もそれを咎めはせまい。咎めた....
「星あかり」より 著者:泉鏡花
すると、びょうびょうと、頻に犬の吠えるのが聞えた。 一つでない、二つでもない。
三頭も四頭も一斉に吠え立てるのは、丁ど前途の浜際に、また人家が七八軒、浴場、荒物....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
当に苦しめられてるところへこの打撃は、病身のからだに負傷したようなものであった。
三頭目の斃牛を化製所の人夫に渡してしまってから、妻は不安にたえない面持ちで、 「....
「春昼」より 著者:泉鏡花
士めが、此処に人のあるを見て、はじめて、のっそり馬の鼻頭に顕れた、真正面から前後
三頭一列に並んで、たらたら下りをゆたゆたと来るのであった。 「お待遠さまでごぜえ....
「七宝の柱」より 著者:泉鏡花
では、自分たちのほか、人らしいものの影も見なかったのである。 そのかわり、牛が
三頭、犢を一頭連れて、雌雄の、どれもずずんと大く真黒なのが、前途の細道を巴形に塞....
「鷭狩」より 著者:泉鏡花
どこから来るんだね、遠方ッて。」 「名古屋の方でございますの。おともの人と、犬が
三頭、今夜も大方そうなんでございましょうよ。ここでお支度をなさる中に、馴れました....
「琵琶伝」より 著者:泉鏡花
うに、いっていたけれど、逢いたくッて、実はね、私が。」 といいかかれる時、犬二
三頭高く吠えて、謙三郎を囲めるならんか、叱ッ叱ッと追うが聞えつ。 更に低まりた....
「露肆」より 著者:泉鏡花
縢った中に、骨の薄く見える、やがて一抱もあろう……頭と尾ごと、丸漬にした膃肭臍を
三頭。縦に、横に、仰向けに、胴油紙の上に乗せた。 正面の肋のあたりを、庖丁の背....
「旅なかま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
をどけました。どこにもここにも、たいへんなよろこびが、大水のようにあふれました。
三頭の牛のおなかに、小がもやにわとりをつめたまま、丸焼にしたものを、市場のまん中....
「競馬」より 著者:犬田卯
馬はスタートを切っていた。喊声は地をゆるがして起った。半周にしてすでにはやく他の
三頭の馬は二三メートルも引き離され、タカムラとテルミドールとのせり合いになった。....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
なったのであった―― ところで……紅き、青き、また黄なる魚貝を手に手に、海豚が
三頭、渋柿をぶら提げたような恰好で、傘の辻から紅屋の店へ入ったが、私は法然頭の老....
「妖怪学」より 著者:井上円了
、これに向かいて呪文を唱うるなり。その文に曰く、「南方有池、池中有水、水中有魚、
三頭九尾、不食人間五穀、唯食瘧鬼。」(南方に池あり、地中に水あり、水中に魚あり、....