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上々
「上々〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
上々の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
こを立って行った。葉子は目でかみつくようにその後ろ姿を見送った。
その日天気は
上々で東向きの壁はさわってみたら内部からでもほんのりと暖かみを感ずるだろうと思わ....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
吉、お前が来ると知れているのなら、呼ばなくッてもいいんだっけね。」 首尾は大極
上々吉、愛吉堪りかねて、 「御、御串戯おっしゃらあ。」 「どれ、急いで行って参り....
「あのころ」より 著者:上村松園
た訳です。 字体も大きく、和綴じの本で、※絵もなかなか鮮明でしたからお手本には
上々でした。 北斎の絵は非常に動きのある力強い絵で、子供心にも、 「上手な絵や....
「画室談義」より 著者:上村松園
製の箒等みな自分専用のものである。 雨の降った翌日のしっとりした空気が掃除には
上々のようです。 二階の画室の狭い外廊がいつの間にか近所の猫どもの通路になって....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
重大問題を、このままにしておいてよいでしょうか。ことにわが飛行島の試運転は、いま
上々の成績でもって終了しようとしているではありませんか。ここで当然、考えておかね....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
そうにした。 「ミツ坊が産れたんで、家の中は倍も賑かになったようだね」 長造は
上々の御機嫌で、また盃を口のあたりへ運ぶのだった。一家の誰の眼も、にこやかに耀き....
「人造人間戦車の機密」より 著者:海野十三
がでございますか。これでもお気に召しませんか」 3 醤主席は、今や極
上々の大機嫌であった。 彼は、毎朝早く起きて、砂漠の下の防空壕を匐いだすと、そ....
「すり替え怪画」より 著者:海野十三
大したものだ。とうとう名画の御出現だ。さあそれはあそこの壁にかけよう」 烏啼は
上々の機嫌になって、再現した名画を壁間に掲げ、惚れ惚れと眺めた。 彼が藤代女史....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
ャンデリアの光も、今宵はいつもより明るさを増していたようです。兄夫婦はこの上ない
上々機嫌で、満悦の言葉を誰彼に浴びせかけていました。この陽気さに赤耀館の悪魔は今....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
等の前衛集団を攻撃することによって、無用不利の刺戟を彼等の本国に与えることは策の
上々たるものではないというものであった。 このへんから会議は、所謂《いわゆる》....
「超人間X号」より 著者:海野十三
「それほどいわれるならば、いつしかわしの気持ちが非常によくなり、からだの調子も
上々の日に、思いきって手術をしてあげよう。それまではおとなしくして待ちなさい」 ....
「木曽の旅人」より 著者:岡本綺堂
た。 酒はさのみの上酒というでもなかったが、地酒を飲み馴れているこの二人には、
上々の甘露であった。自分たちばかりが飲んでいるのもさすがにきまりが悪いので、おり....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
らきょうは関白殿の屋形へ召されて、御前《ごぜん》の首尾はどうであった」 「首尾は
上々《じょうじょう》じゃ」と、藻は誇るように言った。「色紙やら短冊やらいろいろの....
「オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
次ぐものだったかも知れない。 従って、興業政策の上から云っても、彼の特別出演は
上々の首尾であり、毎夜、この五千人劇場には、立錐の余地もなかった。そして、恰度そ....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
。しかし、五人のものは、なんの危害もうけなかった。かえって、怪人バイエルタールは
上々のご機嫌だった。 「ここで、白人諸君に会おうとはまったく夢のようだ。どうだ、....