上がり端[語句情報] » 上がり端

「上がり端〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

上がり端の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の方に一ヵ所の打ち傷らしいものが認められるが、それも人から打たれたのか、あるいは上がり端から転げ落ちるはずみに何かで打ったのか、医者にも確かに見極めが付かないら....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
の下女を相手に、堅い胡桃の核を割って、御幣餅のしたくに取りかかっていた。その時、上がり端にある杖をさがして、おまんやお民と一緒に裏の隠居所まで歩こうと言い出した....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
男が言う。吉左衛門はそれをきッかけに、砂利で堅めた土間を通って、宿役人の詰め所の上がり端の方へ行って腰掛けた。そこは会所と呼んでいるところで、伏見屋、桝田屋、蓬....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
は妻子や清助を誘って、間もなく裏二階を降りた。母屋の方へ引き返して行って見ると、上がり端に畳んだ提灯なぞを置き、風呂をもらいながら彼を見に来ている馬籠村の組頭庄....
丹下左膳」より 著者:林不忘
左膳を見あげたお藤が、ひとすじ血をひいた口もとをにっことほころばせると、一同顔が上がり端《ばた》へ向いた。 庭へ開いた戸ぐちを人影がふさいでいる。 例の女....
つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
はわれとわが身を疑うもののごとく、しばし女の顔をみつめていたが、くずれるように、上がり端《はな》へあぐらをかくと、そのままお蔦を引き寄せて大刀を持つ手で、ひしと....