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「上ぐ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

上ぐの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
た一枚の紙を吐き始めた。 「拝啓、貴下の夫人が貞操を守られざるは、この上なおも申上ぐべき必要無き事と存じ候。されど貴下は溺愛の余り……」 今西の顔はこの瞬間、....
義血侠血」より 著者:泉鏡花
は黄白《こうはく》二面の扇子を開き、やと声|発《か》けて交互《いれちがい》に投げ上ぐれば、露を争う蝶|一双《ひとつ》、縦横上下に逐《お》いつ、逐われつ、雫《しず....
天守物語」より 著者:泉鏡花
ふと驚く。扇子を落す)まあ、うっかりして、この咽喉に針がある。(もとどりを取って上ぐ)大変なことをした、お姉様に刺さったらどうしよう。 夫人 しばらく! 折角、....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
れに因って、めしつかう女の、入道鮫に噛まれたのを助けたのです。 美女 (やや面を上ぐ)お召使が鮫の口に、やっぱり、そんな可恐い処なんでございますか。 公子 はは....
貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
た。 袖近く、あわれや、片手の甲の上に、額を押伏せた赤沼の小さな主は、その目を上ぐるとひとしく、我を忘れて叫んだ。 「ああ、見えましゅ……あの向う丘の、二階の....
七宝の柱」より 著者:泉鏡花
明麗なる、お十八、九ばかりの、略人だけの坐像である。 ト手をついて対したが、見上ぐる瞳に、御頬のあたり、幽に、いまにも莞爾と遊ばしそうで、まざまざとは拝めない....
栃の実」より 著者:泉鏡花
けたのを、敷かせて、一枚。一枚、背中に当がって、情に包んでくれたのである。 見上ぐる山の巌膚から、清水は雨に滴って、底知れぬ谷暗く、風は梢に渡りつつ、水は蜘蛛....
照葉狂言」より 著者:泉鏡花
。 「あれ!」 「危い。」 と国麿の叫びつつ、しばし呆れたる状して彳みしが、見上ぐるわれと面を合し、じっと互に打まもりぬ。 「恐しい奴だなあ。」 国麿は太い....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
と、空から高く呼わる声。 靄が分れて、海面に兀として聳え立った、巌つづきの見上ぐる上。草蒸す頂に人ありて、目の下に声を懸けた、樵夫と覚しき一個の親仁。面長く....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
しました……。』 乙姫様とお呼び申すのも何やらおかしく、さりとて神様の御名を申上ぐるのも、何やら改まり過ぎるように感じられ、ツイうっかり奥方と申上げて了いまし....
旅なかま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
ました。――ヨハンネスがあけてはいると、ゆったりした朝着のすがたに、縫いとりした上ぐつをはいた王さまが、出ておいでになりました。王冠をあたまにのせて、王しゃくを....
多神教」より 著者:泉鏡花
存じます。 丁々坊 お使いのもの!(森の梢に大音あり)――お髪の御矢、お返し申し上ぐる。……唯今。――(梢より先ず呼びて、忽ち枝より飛び下る。形は山賤の木樵にし....
遠野の奇聞」より 著者:泉鏡花
帰る子どもこの山を見るに、処々の岩の上にお犬うずくまりてあり。やがて首を下より押上ぐるようにしてかわるがわる吠えたり。正面より見れば生れ立ての馬の子ほどに見ゆ、....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
。いま和尚の肩と、柱の裏の壁らしく暗い間に、世を忍ぶ風情で、※娜と、それも肩から上ぐらい、あとは和尚の身体にかくれた、婦が見えます。 はっと思った。 髪は艶....
活人形」より 著者:泉鏡花
つおいつ、拳に思案を握りけり。 得三はかねてかくあらんと用意したる、弓の折を振上ぐれば老婆はお藤の手を扼りぬ。はっしと撲たれて悲鳴を上げ、「ああれ御免なさいま....