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上げ
「上げ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
上げの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
ただし今度は上半身《じょうはんしん》。少年はこの男に追いついて恐る恐るその顔を見
上げる。彼等の向うには仁王門《におうもん》。
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こ....
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
《す》んでいる土蜘蛛《つちぐも》の虜《とりこ》になっています。」と、主人の顔を見
上げながら、鼻をびくつかせて答えました。この土蜘蛛と云うのは、昔|神武天皇《じん....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
した。綱利は奇特《きどく》の事とあって、甚太夫の願は許したが、左近の云い分は取り
上げなかった。
求馬は甚太夫喜三郎の二人と共に、父平太郎の初七日《しょなぬか》....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
年の極月《ごくげつ》十五日に、亡君の讐《あだ》を復して、泉岳寺《せんがくじ》へ引
上げた時、彼|自《みずか》ら「あらたのし思いははるる身はすつる、うきよの月にかか....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
したよ」 婆さんは嘲るように、じろりと相手の顔を見ました。 「この頃は折角見て
上げても、御礼さえ碌にしない人が、多くなって来ましたからね」 「そりゃ勿論御礼を....
「狂女」より 著者:秋田滋
されそうになったこともある。 春がまた帰って来た。この町を占領していた軍隊は引
上げて行った。隣の女の家は窓も戸もたて切ったままになっていた。そして路次には雑草....
「初雪」より 著者:秋田滋
れない。そして頻りに咳をした。彼女はそのたびに、自分の精根を涸らしてしまう、込み
上げて来るその動揺をおさえようとするためなのであろう。透き通るような白い指をその....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
まい、「廻る! 廻る! とうとう成功したぞ!」といった。「今日の仕事はこれで切り
上げ、どこかに行こう。どこがよい。」「アストレーに行って、曲馬でも見よう」と、大....
「寡婦」より 著者:秋田滋
すと、こう書いてあるのです。 あなたは僕をお棄てになりましたね。僕がいつぞや申し
上げたことは、覚えておいででしょう。あなたは僕に死ねとお命じになったのです。あな....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
れから、すばらしい雄鶏さえも、仰向けになって、添え料理の皿に横たわり、蹴爪を高く
上げて、あたかも生きているあいだは武侠の精神のおかげで敢えて請おうとしなかった助....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
うな按配に突立っていた。 私はそれを抜きとって戻って来た。そして、鉄棒でも振り
上げるようにそれを振り
上げ、その刄の方で釣師の頭をひと撃ちで割った。頭から血が流....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
も相当自身があっただけに、探偵小説なるものを芸術的に、文学的に、グウとレベルを引
上げたのである。つまり、何処から見ても立派な芸術的文学とまで発展させていたのであ....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
太郎右衛門が伊作のいたところへ着いた時には、伊作と多助は大事そうにして、何か持ち
上げて見たり触って見たりしていました。 「何あ、落てるんだてよ?」 と太郎右衛門....