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「上に〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

上にの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
浅草公園」より 著者:芥川竜之介
角いものは突然電燈をともしたと見え、横にこう云う字を浮かび上《あが》らせる。――上に「公園|六区《ろっく》」下に「夜警詰所《やけいつめしょ》」。上のは黒い中に白....
犬と笛」より 著者:芥川竜之介
先の事は、別に御話しするまでもありますまい。髪長彦は沢山御褒美を頂《いただ》いた上に、飛鳥《あすか》の大臣様の御婿様《おむこさま》になりましたし、二人の若い侍た....
或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
は喜三郎《きさぶろう》と共に、雲州松江の城下へはいった。始めて大橋《おおはし》の上に立って、宍道湖《しんじこ》の天に群《むらが》っている雲の峰を眺めた時、二人の....
或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
国誌からはなして、遠い所を見るような眼をしながら、静に手を傍《かたわら》の火鉢の上にかざした。金網《かなあみ》をかけた火鉢の中には、いけてある炭の底に、うつくし....
或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
《しんし》。 堀川保吉《ほりかわやすきち》 主筆の肥っているだけに痩《や》せた上にも痩せて見える三十前後の、――ちょっと一口には形容出来ない。が、とにかく紳士....
魚河岸」より 著者:芥川竜之介
が、それにも関《かかわ》らず妙に陽気《ようき》にはなれなかった。保吉の書斎の机の上には、読みかけたロシュフウコオの語録がある。――保吉は月明りを履《ふ》みながら....
アグニの神」より 著者:芥川竜之介
そっと隠した懐中電燈を出して、まん円な光に照らして見ました。すると果して紙切れの上には、妙子が書いたのに違いない、消えそうな鉛筆の跡があります。 「遠藤サン。コ....
」より 著者:秋田滋
ることは出来るでありましょう。しかしながら、あの体あの顔は、もう二度と再びこの地上に現われることはないのです。しかも人間は、幾千となく、幾百万となく、幾十億とな....
ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
もなく我とわが生命を断った」人間の一人が書き遺していった手記がその男のテーブルの上に発見され、たまたま私の手に入った。最後の夜にその男が弾をこめたピストルを傍ら....
初雪」より 著者:秋田滋
レルの群峰が夕陽をあびて薔薇色に染っているのを眺めていた。彼女はまた、自分の頭の上に大きく拡がっている、眼に泌みるような青い空と、渺茫たる碧い碧い海原とをしばら....
良夜」より 著者:饗庭篁村
近なり」とて「字を知り語を覚ゆるだけの方便なり。今二三年は新潟にて英学をなしその上にて東京へ出でよ、学問は所にはよらじ、上磨きだけを東京にてせよ」と止められ、志....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
面には大きな石の廻り階段があって、その左右に室がある。室には、棚に書物あり、机の上には雑誌ありという風で、読書室になっている。また器械室と小さな標本室もある。さ....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
彼が丘の背を大股で歩き、洋服をばくばくと風になびかせてゆくのを見ると、貧乏神が地上におりてきたのか、あるいは、どこかの案山子が玉蜀黍の畑から逃げだしてきたのかと....
狂人日記」より 著者:秋田滋
の。それは何ものにも係りを持たない。その足と大地との間には何のつながりも無い。地上にうごめく生命の一片。しかも、どこから来たのか、とんと見当がつかぬその生命の一....
三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
出かけて行きました。三人が村を出た時は、まだ河の流れに朝霧がかかって、河原の石の上には霜が真白に下りていました。 「今日も、はあお天気になるべいてや。」 と伊作....