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上天
「上天〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
上天の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
ふたたび急劇に覚醒《かくせい》したり。我ら十七名の会員はこの問答の真なりしことを
上天の神に誓って保証せんとす。(なおまた我らの信頼するホップ夫人に対する報酬《ほ....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
だからもし運命が許したら、何小二はこの不断の呻吟《しんぎん》の中に、自分の不幸を
上天に訴えながら、あの銅《あかがね》のような太陽が西の空に傾くまで、日一日馬の上....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
まりやと云う名を与えていた。おぎんは釈迦が生まれた時、天と地とを指しながら、「天
上天下《てんじょうてんげ》唯我独尊《ゆいがどくそん》」と獅子吼《ししく》した事な....
「溺れかけた兄妹」より 著者:有島武郎
するから大丈夫だといって仰有ることを聞かずに出かけました。
丁度昼少し過ぎで、
上天気で、空には雲一つありませんでした。昼間でも草の中にはもう虫の音《ね》がして....
「俘囚」より 著者:海野十三
可愛い男に……。 悶《もだ》えに満ちた夜は、やがて明け放たれた。憎らしいほどの
上天気だった。だが、内に閉じ籠っているあたしの気持は、腹立たしくなるばかりだった....
「朱日記」より 著者:泉鏡花
いから、まあ、可かった。やっと旧道に繞って出たのよ。 今日とは違った嘘のような
上天気で、風なんか薬にしたくもなかったが、薄着で出たから晩方は寒い。それでも汗の....
「蠅男」より 著者:海野十三
なんかの靴を見たんです。かなりに泥にまみれていました。ご承知のように、わが大阪は
上天気です。しからば、あの靴の泥は東京で附着したのに違いないでしょう。それも雨で....
「怪塔王」より 著者:海野十三
っかり明けはなれ、あれほどはげしかった嵐はどこかへ行ってしまい、まるで嘘のような
上天気になっていました。 「ああっ、暑い!」 やけに暑い太陽の光線が、兵曹長の....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
はいつものように、お千をともなって、朝早くバラックを出た。その日はカラリと晴れた
上天気で、陽はカンカンと焼金くさい復興市街の上を照らしていた。杜は途中にして、ミ....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
長な掛行燈。 一………………………………坂東よせ鍋 一………………………………尾
上天麩羅 一………………………………大谷おそば 一………………………………市川玉....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
、切詰めた都合があるから、三日めの朝、旅籠屋を出で立つと、途中から、からりとした
上天気。 奥羽線の松島へ戻る途中、あの筋には妙に豆府屋が多い……と聞く。その油....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
「翌朝|思のほか寝過ごして、朝湯で少しはっきりして、朝飯を取ります頃は、からりと
上天気。もう十時頃で、田舎はのんきですから、しらしら明もおんなじに、清々しく、朗....
「妖怪学」より 著者:井上円了
待ちすることなしという。 (二一)旱魃の際、雨を祈る法 その法は、「皇皇
上天照臨下土集地之霊神降甘雨庶物群生咸得其所」(皇々たる
上天、下土を照臨して、地....
「迷信解」より 著者:井上円了
及ばざることは天運のしからしむるところとあきらめ、おのおの正理を守り正道をふみ、
上天に恥じず、下地に恥じず、中人に恥じざる行いをなし、世はいかに暗黒なりとも、心....
「西航日録」より 著者:井上円了
、またさらに歌および詩をつづりてその形状を述ぶ。 喜麻拉亜の景色如何と人問はゞ天
上天下唯我独尊 岳勢巍巍圧四陬、摩天積雪幾千秋、人間一接斯光景、豪気将呑五大洲。....