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「上席〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

上席の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
むらでんびょうえ》、小山源五左衛門《こやまげんござえもん》などは、原惣右衛門より上席でございますし、佐々小左衛門《ささこざえもん》なども、吉田忠左衛門より身分は....
勝負事」より 著者:菊池寛
を争っていたそうです。それに豪家の主人だというので、どこの賭場でも『旦那旦那』と上席に座らされたそうですから、つい面白くって、家も田畑も、壺皿の中へ叩き捨ててし....
忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
見物席の人々は、北の庄の城の崩るるばかりに喝采した。忠直卿は得意の絶頂にあった。上席に帰ると、彼は声を揚げて、 「皆の者大儀じゃ。いでこれから慰労の酒宴を開くと....
島原心中」より 著者:菊池寛
にあるような色街だったのです。 従って、その日――たしか十一月の初めでした――上席の検事から、島原へ出張を命ぜられたとき、僕は自分の心に、妙な興味が動くのを抑....
賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
在って勢威隆々たる秀吉を望み見て、心中甚だ穏かでないのは勝家である。嘗つて諸将の上席であった自分も、この有様だと、ついには一田舎諸侯に過ぎなくなるであろう、――....
怪星ガン」より 著者:海野十三
ド博士をまん中にした幹部会議の席にまでもちこまれた。 三人の使者のなかで、一番上席のロバート大佐が、ギンネコ号に使いにいったけっかわかったことについて、一通り....
火薬船」より 著者:海野十三
をかけている。 「さあ、どうぞこちらへ」 と、その肥満漢は手をのばして、隊長に上席をすすめた。混じり気のない立派な日本語であった。どうやらこれが船長らしい。だ....
南地心中」より 著者:泉鏡花
晴の装束は、お珊が金子に飽かして間に合わせた、宝の市の衣裳であった。 まず上席のお美津を謂おう。髪は結いたての水の垂るるような、十六七が潰し島田。前髪をふ....
政談十二社」より 著者:泉鏡花
ましたが、街道一の家繁昌、どういたして早やただの三蔵じゃあございません、寄合にも上席で、三蔵旦那でございまする。 誰のお庇だ、これも兄者人の御守護のせい何ぞ恩....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
したりしていた。応接間では、賭けをするひと組の連中が取り巻いている長いテーブルの上席にシェカリンスキイが坐って元締をしていた。 彼は非常に上品な風采の五十がら....
阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
時には、すなわち挙人老爺が寝つかれない晩の翌日の午前であった。彼が大広間に来ると上席にはいつもの通り、くりくり坊主の親爺が坐っていた。阿Qもまたいつもの通り膝を....
作画について」より 著者:上村松園
寺崎廣業 水禽 川合玉堂 恩師鈴木松年先生が、自分の上席に入賞した私のために、最大の祝詞を送って下さいましたことを、私は身内が熱くな....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
のです。」 と真中へよれよれの袖口を、そっとのばして、坐ると、どうも、そっちが上席らしい、奥座敷の方へお洲美さん。負けてはいないな、妹よ、何だか胸が熱くなる。....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ちがいない。ホワアドはすでにキャデイズ遠征の前々から、海軍卿として、エセックスの上席に坐ろうと試みていた。当時エセックスは、伯爵として、かたく相手の主張を退けた....
女強盗」より 著者:菊池寛
に相違ないと云うので、女中を一々呼び出した。すると、その中に大納言|殿と云われる上席の女中がいたが、それが風邪気味だと云って、出て来ない。それを、たとい人に負わ....