上平[語句情報] » 上平

「上平〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

上平の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
をそのまま語《ことば》通り受け取られたということが、まず何よりも不満である。その上平吉の遠慮するような調子がいよいよまた気に入らない。そこで彼は手拭と垢すりとを....
昨今の話題を」より 著者:宮本百合子
ものであったのであろうか。宮崎龍介の妻として納り、今日その日その日をどうやら外見上平穏に過しておられるようになってしまえば、愛のない性的交渉を強制される点では伝....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ら見殺しにした」 兵馬は泣いて叫びました。 十八 その夜、上平館《かみひらやかた》の松の丸のあの座敷の、大きな炉辺《ろべり》に向い合って坐....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
地はありません。 三十二 道庵先生のハイキングコースは、上平館《かみひらやかた》を出でて、通例だれもがする小高野から鞠場《まりば》へかけ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
いけない、逃げるということが罪になる。 三 胆吹《いぶき》の上平館《かみひらやかた》の新館の庭の木立で、二人の浪人者が、木蔭に立迷いながら、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
あれから早くも、胆吹王国のオブザアバーとなって、今では自分から興味をもって、あの上平館《かみひらやかた》の留守師団長をつとめているのです。あれだけの人物を留守師....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
でて兵馬に語り聞かせます―― 「御存じでございましょうが、胆吹山にこのごろ、例の上平館《かみひらやかた》の開墾が起りまして、そこに一種の理想を抱く修行者――同志....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
《いしずえ》を置くことになったものらしい。 この界隈すなわち――京極の故城址|上平寺《かみひらでら》を中心にして、左に藤川、右は例の弥高《いやたか》から姉川に....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
人がしたとしては、いささか念が入り過ぎている」 「それは、胆吹山《いぶきやま》の上平館《かみひらやかた》の女王様とやらの、なされた法事でございます」 「胆吹山の....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
東京へ運んで売った。ところがその年は全国的な大凶作で米があがっているところへ、北上平野は上々の豊作で安い米が買えた。だいたいに奥州は水害冷害が甚しいが、この北上....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
守、筒井|和泉守、四代の町奉行に歴仕して、綽名を「玻璃窓」と呼ばれたところの、郡上平八は呟いたが、急にニヤリと片笑いをすると、 「やれ助かった」と手を延ばし、パ....
狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
の中の謎が二字ばかり足りません。それがお気付きになれば下手人はわかります。それ以上平たくは申上げ兼ねますので……」 「ううむ。いよいよわからぬ」 「それならば今....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
のだという話がある。なるほど、ここは仙台よりも水陸輸送の便があり、みのり豊かな北上平野を背後にひかえて、当時に於ける物産と交通の中心地点たるに適したところである....
それから」より 著者:夏目漱石
三千代に対して、それ程政略的な料簡を起す余裕を有っていなかったのである。 その上平岡の留守へ行《ゆ》き中《あ》てて、今日までの事情を、特に経済の点に関してだけ....